イラン当局が無許可の仮想通貨マイニングファームを閉鎖

イラン当局が無許可の仮想通貨マイニングファームを閉鎖

イラン当局が無許可の仮想通貨マイニングファームを閉鎖

イランの発送電、配電を担う国有電力会社Tavanirが、無許可で仮想通貨(暗号資産)のマイニング事業を行っていた1,100に及ぶマイニングファームを閉鎖させたことが明らかになった。

情報提供者に報奨金を支払い

イランの新聞社Financial Tribuneの報道によると、Tavanirは7月に無許可でマイニング事業を行っている事業者を特定するため、有力な手掛かりとなる情報を提供した者に1億イラン・リヤル(約25万円)の報奨金を支払うことを発表しており、今回内部告発者の情報提供により、事業者を特定したとのことだ。

一部のマイニング事業者は、工業用や農業用のユニットを機器に設置し、同時に稼働させることで消費電力のパターンがわかりにくくなり、電力消費量だけに注目して監視することは困難であると関係者は述べている。

イランにおけるマイニング事情

イランは石油や天然ガスなどのエネルギー資源に恵まれた環境から、国内の電気料金が比較的安価であり、その点に注目したマイニング事業者が急増し、国内の電力供給に影響が出始めたことを背景に、昨年7月、事業者に対する電気料金の引き上げとともに、正式にマイニング事業を承認する形をとった。

今年5月には、トルコに拠点を置くマイニング企業iMinerに対し、マイニング事業者としてのライセンスを発行し、iMinerはこれを契機に6,000台のマシンでマイニングを行うことができる、イラン最大のビットコインマイニングファームを設立した。

イランでは現在マイニング事業については認められているが、仮想通貨取引について政府は慎重な姿勢を見せており、今後の動向にも注目が集まっている。