ウクライナ政府がマイニング大手Bitfuryの追跡ツールで暗号資産取引を監視

ウクライナ政府がマイニング大手Bitfuryの追跡ツールで暗号資産取引を監視

ウクライナ政府がマイニング大手Bitfuryの追跡ツールで暗号資産取引を監視

ウクライナのデジタルトランスフォーメーション省が、合法的な暗号資産市場の形成のため、マイニング大手Bitfury(ビットフューリー)が提供するCrystal Blockchain(クリスタル・ブロックチェーン)の分析ツールを使用し、暗号資産取引の不正を監視することを発表した。

不正を監視し市場の透明性を高めていく

デジタルトランスフォーメーション省の発表によると、Crystalの分析ソフトウェアは、ウクライナの銀行や民間および政府機関が金融取引を監視することを目的として使用される予定で、これに先立ち今週から教育科学省の専門家が暗号資産取引を専門的に監視するトレーニングを受ける予定となっている。

これにより同省は、疑わしい取引の原因を確認するために監視ツールを適切に使用できるようにし、将来的に財務監視手順を効果的に実施することで市場の透明性を高めていきたい考えだ。

これについてCrystal Blockchainの製品責任者であるKyrylo Chykhradze氏は次のようにコメントしている。

「Crystal Blockchainチームは、ウクライナの暗号資産の採用に向けて着実に進めていくウクライナ政府を支援できることを嬉しく思います。ウクライナでのAML法(アンチマネーロンダリング法)の適用を支援できることを誇りに思います。」

分析ツールによりサイバー攻撃の被害を軽減

Crystalの分析ツールは、法執行機関や金融機関の使用に適しており、次のような手段でデジタルな証拠をつかむことで暗号資産取引の調査を効果的に実行することができるという。

・資金がどこから発生したか、どこに移動したかなど、容疑者のウォレットの確認

・容疑者の一般的なインターネットアカウント名の確認

・容疑者の資金フローを最終目的地まで自動追跡

・被害者と容疑者の間のつながりの強調

ここ数年でサイバー攻撃による被害は急増しており、年間数十億ドル規模の被害が出ているランサムウェアなどによる攻撃を防止または軽減するためにもCrystalは有効なツールであり、「犯罪の加害者を効率的に捕まえることにより、被害の拡大を防ぐことができる」としている。