米デジタルドル財団が顧問団を編成、CBDC議論促進へ
米デジタルドル財団は、アクセンチュアとのパートナーシップによるデジタルドルプロジェクトにおいて、CBDC（中央銀行デジタル通貨）の研究、開発の促進を支援する顧問団を編成したことを発表した。
メンバーとしては、元財務次官、CFTC（米商品先物取引委員会）の元委員、世界経済フォーラムのブロックチェーン部門責任者、投資企業役員など、政府職員OBや業界関係者が名を連ねている。
CBDCの実用性に向けた研究
デジタルドルプロジェクトは、CFTCの元委員長であるJ. クリストファー・ジャンカルロ氏により、ストレージ事業を展開するPure StorageのCEO・チャールズ・H. ジャンカルロ氏、LabCFTCや米国CFTCの元イノベーション責任者・ダニエル・ゴーファイン氏、およびアクセンチュアの協力のもと2020年1月に立ち上げられた。
プロジェクトの目的としては、デジタルドルの潜在的な利点についての調査と討論の促進、公共部門をサポートするための可能なモデルの提案と、CBDCの実用的なフレームワークの開発とされている。
顧問団の編成について （クリス）・ジャンカルロ氏は次のように述べている。
「今日のデジタル化が進行するグローバル経済において、ドルをより効果的でスマートな通貨にすることを目指し、協力するため、新しい顧問団メンバーの洞察と専門知識は非常に貴重です。」
米議会でのデジタルドルに関する提案
新型コロナウイルスの影響による経済危機に対応するため、3月23日に米国下院議員から提案された大規模経済刺激策についての草案の中で、デジタルドルを用いた給付金に関する項目が含まれていた。
これについて（クリス）・ジャンカルロ氏は、次のように述べ、デジタルドルについての討論がなされたことを評価している。
「先日の議会でのデジタルドルに関する討論は、21世紀のデジタル化の時代に向け、ドル自体の方式をアップグレードすることの重要性を強調した。」
#DigitalDollarProject recently held its first (virtual) meeting with this extraordinary Advisory Board. Recent Congressional exploration of a #DigitalDollar highlights importance of upgrading architecture of USD$ for a digital 21st Century. https://t.co/MTDnwoY3st https://t.co/L295Fp7bAB
— Chris Giancarlo (@giancarloMKTS) March 26, 2020
プロジェクトの次のステップとして、デジタルドルのホワイトペーパーを今後2ヶ月で発表する予定となっている。