保険会社大手AXA、スイスでビットコイン決済を導入
大手保険会社AXAスイスが、全ての損害保険商品の保険料について、4月からビットコインでの決済が可能になったことを発表した。
スマホで簡単に決済可能に
発表によると、顧客はそれぞれのビットコインウォレットを用意した上で、スマホなどからモバイル決済アプリinapayを介した専用のプラットフォームにアクセスし、参照番号と金額を入力するだけで決済が完了するという。
決済時にはビットコインとスイスフランのレートと制限時間が表示され、顧客は価格変動のリスクを回避できる仕組みとなっている。
ただし、AXAはビットコインを保有することはなく、暗号資産（仮想通貨）取引所Bitcoin Suisse（ビットコインスイス）を介してスイスフランに変換されたものがAXAに支払われる。
現在のところ、ビットコイン以外の暗号資産での支払いは不可となっている。
コロナ禍のデジタル化加速による需要増
AXAが2019年末に実施した市場調査では、18〜55歳の約3分の1が、すでにいくつかの暗号資産を所有しているか、興味を持っていると述べていたが、コロナウイルスのパンデミックにより、過去1年間でデジタルトランスフォーメーションをさらに加速させ、暗号資産の普及を後押し、需要が増大したことから、今回ビットコイン決済導入を決定したという。
AXAスイスのオープンイノベーション責任者であるClaudia Bienentreu氏は次のように述べている。
「これは、代替決済ソリューションに対する顧客からの高まる需要に対するAXAの対応であり、新しいテクノロジーがこれまで以上に大きな役割を果たしています。」