ステラ(Steller/XLM)はリップルの創業者でもあるJed McCaled(ジェド・マケーレブ)氏の開発プロジェクトにより誕生した時価総額ランキング6位の仮想通貨です。(2019年1月時点)
この記事では、ステラの詳細や特徴、将来性についての基本解説を紹介いたします。
XLMの最新価格・相場・チャート・評価
ステラ(Steller/XLM)とは?
ステラとは、2017年に開発公開され、公開当初の略号は「STR」と呼ばれていましたが、2015年行われたアップグレードにより、新たにLumens(ルーメン)へと改名され。通貨の略号は「XLM」に変更されました。
※未だ、古い記事等には公開当初の「STR」で記載されているものもあります。
ステラは、リップルを基に開発されているため、ブロックチェーンを利用した銀行・決済システムのプラットフォームなので、迅速かつ信頼性の高い方法でコストを削減しながら資金を移動する事が可能です。
つまり、ステラはリップルととても似ている金融プラットフォームといえます。
しかし、リップルとはターゲットとするユーザーに違いがあります。
- リップルは銀行間での国際送金を目的とした「法人向け」
- ステラは、個人の少額送金を目的とした「個人向け」
※ステラはその中でも第三国から先進国に出稼ぎにいく労働者(OFW)をターゲットにしており、その自国への送金をするプラットフォームになる事を目的としている。
また、ステラは独自のアルゴリズム「SCP(Steller Consensus Protocol)」を採用している。
ステラ(Steller/XLM)の詳細
通貨単位 XLM
運営主体 Steller Development Foundation
総発行量 1000億XLM + 毎年1%増加
承認方式 SCP(Steller Consensus Protocol)
ステラ(Steller/XLM)の特徴
コンセプトは個人向け
ステラは、リップルを基に開発されている為、とても似ているところがありますが、リップルは銀行間での国際送金など、企業向けなのに対し、ステラは個人間での送金システムを想定して開発されています。
そのことから、扱う金額もリップルと比較すると少額となる為、決済スピードも速くなっております。
総発行量が年1%ずつ増加
リップルは発行上限が1000億XRPで、取引の度に減少していき、年々リップルの流通量は減少していく仕組みです。
その一方、ステラは1000億XLMが発行された後、毎年1%ずつ増加していく仕組みです。
これは、インフラ通貨で通貨の量が徐々に増加する事により、ボラティリティ(価格変動)を抑える意図を持っています。
また、リップルの開発チームがXRPの約50%を保有しているのに対して、ステラの開発チームはXLMの約5%保有しています。つまり、保有割合の少ないステラは残り約95%が市場に流通していることで流動性の高さも優れています。
独自のアルゴリズム「SCP」(Stellar Consensus Protocol)
ステラは、2015年に新たな取引の承認アルゴリズムを開発し採用しています。
それが、「SCP」(Stellar Consensus Protocol)です。
リップルは、承認者の80%以上が合意しなければ、ブロックチェーンの分岐が発生する恐れがあるのに対して、ステラの「SCP」では承認の条件を引き下げ、75%以上の合意で承認できるようになり、ブロックチェーンの分岐リスクを抑えています。
承認負荷を低減させる事で、数多くの決済系の通貨の問題でもあるスケーラビリティの問題を回避して、個人間での送金システムをより活用しやすくなってるといえます。
利用するにはFacebook認証
ステラを利用するには、「Facebook認証」が必要です。
その理由が中国ではFacebookのアクセス制限がかけられており、そのFacebookを活用する事により中国の参入を防いでいます。
中国の圧倒的な資金力で投機的な取引をされてしまうと、通貨の価格変動が大きくなり、価格が安定しない恐れがあるからです。
その一方で、中国人投資家が参入出来ない事で、規模を拡大するという面では流動性が低くなると言えます。
ステラ(Steller/XLM)の将来性
ステラは、リップルとは違うコンセプトの通貨でもあり、リップルの弱点を補強している仮想通貨なので、お互いに食い合う関係ではなく、リップルの価格の上昇に合わせてステラの価格も上昇。日本ではあまり馴染みのない通貨ですが、時価総額ランキング6位に登りつめています。
また、大手金融コンサルティング会社のDeloitteやフランスの送金会社TEMPOの提携もあり、シェア拡大に力を入れ、今後もさらに注目される仮想通貨のひとつです。