IBM、自社ブロックチェーンのコード公開でHyperledgerの利便性向上に寄与
IBMが、自社の保有するブロックチェーンのソースコードをオープンソースコミュニティに公開し、エンタープライズ向けブロックチェーンHyperledger Fabricの利便性向上に貢献することを明らかにした。
企業のブロックチェーン開発をサポート
IBMによると、今回公開されるコードは、さまざまなプラットフォームとHyperledger Fabricネットワークとの統合を容易にし、プラットフォームの標準化と使いやすさを向上させるもので、企業によるビジネス向けのブロックチェーンソリューションの開発やデプロイメントをより簡単に行うことができるようになるという。
また、公開されるコードの中には、HyperLedger 上で扱われるデータを価値のある資産 (トークン) として発行、譲渡、引換を行うための管理システムFabTokenに関するものも含まれるとのことだ。
Hyperledger Fabricとは
Hyperledger Fabricは、2016年からLinux Foundationの主導により開発が進められ、金融、サプライチェーン、その他の業界における分散型台帳技術(DLT)の動向と要件を反映して、データベース、ネットワーキング、分散コンセンサス、暗号化の高度な技術を統合したエンタープライズ向けのDLTフレームワークで、IBMも初期段階から開発に携わっている。
IBMは、今回利便性向上のために自社ブロックチェーンのソースコードを公開した理由について次のように説明している。
「コーディングインフラストラクチャに加えて、ほとんどの組織は、ネットワーク管理とガバナンスのために、ブロックチェーンネットワークを迅速に構築および拡張できる他のツールを必要としています。」
「これらの貢献は、開発者に最新のツールと情報を提供することで開発者をサポートするという私たちの取り組みを強調するものです。」