中国の大手ゲーム会社Tencentは、最近「Let’s Hunt Monsters(一起来捉妖)」という名前で新しいゲームを立ち上げました。このゲームは「PokémonGo(ポケモンGO)」とDAppsゲーム「CryptoKittiesクリプトキティーズ)」の概念を組み合わせたもので、iOSアプリケーションストアで中国でナンバーワンのゲームアプリになりました。
South China Morning Post(SCMP)によると、深圳を本拠地とする同社は、4月11日に拡張現実(AR)ゲームを開始した。この「Let’s Hunt Monsters」は、基本的にPokémonGoとCryptoKittiesの両方を組み合わせたようなゲーム性になっている。それはユーザーが街を巡航しながら何百もの仮想モンスターを捕まえ、別の機能を通してデジタルブロックチェーンベースの仮想子猫の飼育や交換取引をする事ができます。
西欧諸国でこれらの2つのゲームは両方とも人気で、特にPokémonGoは社会現象となるほど、大成功を収めたにもかかわらず、中国ではあまり成功していません。
中国でPokémonGoが成功しなかった理由の1つとして、PokémonGoを利用するにあたり、Googleマップが必要とした為です。中国国内ではGoogle全般が規制されており、もちろん、Googleマップも禁止されています。一方、CryptoKittiesはデジタル仮想子猫を購入または販売するために仮想通貨Ethereum(ETH)の通貨を必要としています。
中国の仮想通貨への規制は厳しく、2017年に仮想通貨の取引を禁止した事により、仮想通貨へのアクセスを非常に困難ものにしています。その為、CryptoKittiesなどのDAppsを使用する事が難しくなりました。
SCMPによると、これまでに様々なゲーム会社がこれら2つのようなゲームを作成しようとし、中国の大衆がアクセスできるようにしましたが、どれもTencentの新しいゲームほど人気を得ることはできませんでした。
これを機に今後、中国でブロックチェーンゲームがどうように盛り上がっていくのか注目が集まります。
DAppsゲーム「CryptoKitties」とは
CryptoKittiesはKitties(仔猫たち)とあるように、プログラムで作られた仔猫を育てるゲームです。
イーサリアム(Ethereum/ETH)のブロックチェーン上で形成されるゲームの一種です。DAppsゲーム市場の先駆けとも言われています。
基本的に猫を購入して育て、交配して自分好みの猫を生みだしていくというシンプルなゲームですが、交配によって生まれる仔猫は親の特性を受け継ぐことがあるのがポイントになっています。また、ネコ同士がレースに参加したり、バトルを行ったり、ネコの着せ替えもできるサービスもあるようで、プレイヤーによって楽しみ方は色とりどりです。
そのため、希少な仔猫を生み出すために大金を支払う人も生まれているのです。
一匹の仔猫の価格が約10万ドル(約1130万円)以上の値で売れたこともあり、熱狂的なファンがいることが分かります。