米仮想通貨取引所Coinbaseが「仮想通貨保険」に加入。そして補償内容が公表!

米仮想通貨取引所Coinbaseが「仮想通貨保険」に加入。そして補償内容が公表!

米仮想通貨取引所「Coinbase」仮想通貨保険の詳細を公表

2日、米国の最大手仮想通貨取引所「Coinbase」は、ホットウォレット(オンライン)内の仮想通貨を補償する保険プランの詳細及び、英国ロイズを筆頭とする複数の保険会社から最大2億5500万ドル(約280億円)の補償受けている事を同社のブログで公開した。

Coinbaseの最高情報セキュリティ責任者(CISO)のPhilip Martin氏の投稿した同社のブログによると、2013年11月中旬頃からホットストレージシステムにおける仮想通貨を対象したリスク管理を目的として保険を掛けていた事が明らかとなった。

現在、英国の保険業界を代表するロイズの傘下の登録企業Aonと連携し、さらに保険補償を行う企業数を増やしていき、英国や米国などから複数の保険企業から最大2億5500万ドル(約280億円)の補償を受ける体制が整っているという。

各保険企業が「タワーの層」のようなポジションをとっており、損失が発生した場合には、下位層の保険会社が最初に支払い、次に上位層の保険企業が支払うといった損失を分散させた仕組みが取られている。このことにより、各保険企業のリスクヘッジが可能になっている。

仮想通貨保険は2種類ある

Coinbaseの仮想通貨保険には2種類の保険が存在する。

1つ目は、コールドストレージで管理されている仮想通貨を補償する「Specie」と呼ばれる保険。一般的には金庫室や展示中に美術、貴金属などを保証します。

2つ目は、「Crime」と呼ばれるの保険で輸送中の価値の補償やホットウォレットのハッキング、内部からの盗難、不正転送やコールドストレージで管理されている秘密鍵の物的損害と紛失も補償するもので、「Specie」よりも保険料が高額となっているという。

「Crime」保険の保険対象外として、ハッキング等が発生した際に生じる緊急対応の費用や広告費用、また取引所ではなく仮想通貨を対象とした「51%攻撃」など仮想通貨自体の不備は対象とならない。

仮想通貨企業の保険補償の概念

仮想通貨保険市場において、最大のテーマでもある「仮想通貨企業にはどれほどの保険があるべきで、何をカバーすべきなのか」が挙げられます。

Coinbase含め他の仮想通貨取引所は、ホットウォレットで保管する仮想通貨と同等額の補償を備えておくべきだと述べている。

また、仮想通貨業界の保険サービスに向けた今後の課題及び取り組みについて以下の3点を挙げている。

1.仮想通貨保険の需要が急速に増加している中、さらに仮想通貨保険サービス企業の増加及び保険市場の教育に参加する事。

2.保険証券は法定通貨建だが、資産は暗号化されいる事から、通貨の評価の違いを避けるために仮想通貨保険企業が実際に仮想通貨を保有する事

3.通常は取引所または、証券管理機関に保険が掛けられるが、エンドユーザーの仮想通貨が直接保険サービスで保証される事が必要。

仮想通貨の弱気相場からの脱却、そして大きな発展をする為には、機関投資家の参入が大きなカギを握っています。その為には、資産管理(カストディ)・ビットコインETF承認・仮想通貨保険といった信頼性、安全性が重視されたサービスが必須となり、今後の業界の動向には注目が集まります。