日銀が中央銀行デジタル通貨（CBDC）の実証実験を今春より開始！

日銀が開発を進める中央銀行デジタル通貨（CBDC）の実証実験が、この春より開始されることがNHKの報道で明らかになった。

実証実験については昨年10月、日銀決済機構局長である神山一成氏が「新年度の早い時期に開始できるように取り組む」との方針を示していたが、この春から機能を確かめるための実証実験を開始する予定であるという。

今回の実験は第一段階と位置付けられており、民間事業者と連携してシステム上で取引履歴を記録する台帳の作成から、流通、発行に関する基本的な機能や実現可能性を検証するという。

また、この第一段階の実証実験は1年程度の期間を予定しており、その結果を踏まえた上で第二段階に移行するとのことだ。

デジタル通貨を巡っては、世界に先駆けて中国が実証実験を行うなど技術面でも先行しており、デジタル人民元発行に向け開発を加速している。

このような中国の動きを受け、各国の中央銀行も研究開発に力を注いでいる。

日銀は以前から「現時点ではデジタル通貨を発行する計画はない」との考えを示しており、現在もその方針は変わっていないようだが、将来にわたり決済システムの安定性を確保するため、国際的な環境変化に対応する準備を進めていく考えだという。