大手メガバンクHSBC「暗号資産取扱の予定はない」

大手メガバンクHSBC「暗号資産取扱の予定はない」

大手メガバンクHSBC「暗号資産取扱の予定はない」

英に本社を置く世界最大級のメガバンクHSBCのCEOであるNoel Quinn氏が、暗号資産(仮想通貨)に関連した取引サービスや投資商品について、現在のところ提供する予定はないとの考えを示した。

暗号資産の価格の安定性や透明性への懸念

ロイターの取材によるとQuinn氏は、最近の中国の暗号資産取引やマイニングの禁止、イーロン・マスク氏の発言の影響と思われるビットコイン価格の暴落など、価格の安定性や透明性についての懸念から次のように述べたという。

「ビットコインのボラティリティの高さを考えると、私たちはこれを資産クラスとして見なすことができません。たとえクライアントが望んだとしても、私たちの資産管理サービスにおいても暗号資産を推奨することができません。」

また、Quinn氏は同様の理由などからステーブルコインについても推奨しないとの考えを示したという。

CBDCやブロックチェーン技術については肯定的

一方でQuinn氏は、CBDC(中央銀行デジタル通貨)の発行については次のような肯定的な発言を行ったという。

「CBDCは、eウォレットでの国際取引をより簡単に促進でき、摩擦コストを削減し、透明性のある方法で運用され、保存された価値の強い属性を持っている可能性があります。」

HBSCは、仏の中央銀行であるフランス銀行が昨年スタートさせたCBDC実用化に向けた共同実験に参加しており、また、昨年3月には、紙ベースで記録されていた私募債情報のうち100億ドル分をブロックチェーンプラットフォームを利用してデジタル化するなど、ブロックチェーン技術の導入については積極的に取り組んでいる。

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