ツイッターアカウント乗っ取りによる大規模なビットコイン詐欺が発生
米国で15日夕方、仮想通貨（暗号資産）取引所や関係者、その他の著名人や企業のツイッター公式アカウントが次々とハッキングされ、任意のアドレスへのビットコインの送金を促す等のツイートが連続して投稿された。
著名人や有名企業など多数のアカウントが標的に
ハッキングされたアカウントは、Binnce、Coinbase、Gemini、Kucoin、Bitfinexなどの仮想通貨取引所や、BinnceCEOのジャオ・チャンポン（CZ）氏、Litecoin創設者のチャーリー・リー氏、TRON創設者のジャスティン・サン氏、テスラCEOのイーロン・マスク氏などの業界関係者の他、オバマ前大統領やバイデン前副大統領、ビル・ゲイツ氏、ウォーレン・バフェット氏などの著名人や、アップル、ウーバーなどの企業など広範囲にわたる。
ツイートの内容としては、特定のページへの誘導を促すものや、「任意のアドレスにビットコインを送金すれば2倍になって戻ってくる」などと呼びかける詐欺的なもので、被害額は現時点で12BTC（約1200万円）にのぼると見られている。
犯人に対する懸賞金も
コインテレグラフの報道によると、被害を受けた一人であるTRONのジャスティン・サン氏は、ハッカーを追跡し、状況に関する適切なデータを提供する責任を負う人物に100万ドルを与えると話しているとのことだ。
先月には、複数のYoutubeアカウントがハッキングされ、今回被害に遭ったイーロン・マスク氏がCEOを務める企業SpaceXになりすまし、任意のアドレスにビットコインを送金すれば2倍の額が戻って来るなどと呼びかけ、2日間で約15万ドル相当の被害が出る同様の手口が確認されている。
規模の大きさや手口から組織的に行われている可能性が高く、いずれにしても仮想通貨やその他のデジタル資産などの送金の呼びかけに対し、安易に応じないよう注意したい。
