イスラエルの証券取引所が、ブロックチェーンによる貸付プラットフォームを開発
イスラエル唯一の証券取引所として知られるテルアビブ証券取引所(TASE)が、ブロックチェーンを活用した証券貸付プラットフォームを、11月2日以降を目途に提供開始することを発表した。
ブロックチェーンによる証券貸付の中央システム
現在イスラエル市場では、証券貸付を行う中央プラットフォームがなく、銀行の制限下での取引しか行われておらず、その結果経済主体の潜在的なニーズを満たしていないという。
今回開発された新しい取引プラットフォームは、分散型台帳技術(DLT)を基に構築され、P2Pトランザクション、スマートコントラクト、不変性によるセキュリティ強化、コスト削減などブロックチェーンの利点を存分に活かしながら、市場がその可能性を最大限に活用できるようにすることで、TASE、そのカストディアン、およびそのクライアントに利益をもたらすことを狙いとしている。
金融市場の技術革新をけん引
プラットフォームの開発にあたり、TASEの役員であり、清算部門の責任者でもあるOrly Grinfeld氏は次のようにコメントしている。
「ブロックチェーン技術は、証券貸付に新しいレベルの安全性をもたらし、この新しいプラットフォームに基づくトランザクションの成長をサポートします。TASEはグローバルな金融イノベーションのリーダーであり、資本市場の技術的進歩を戦略的に追求しています。」
IT先進国であるイスラエルでは、ここ数年でブロックチェーン関連のスタートアップが急増しており、今後も新たな技術によるイノベーションのけん引が期待される。