SWIFTがマネーロンダリングの手法を明らかにしたレポートを公開!

SWIFTがマネーロンダリングの手法を明らかにしたレポートを公開!

SWIFTがマネーロンダリングの手法を明らかにしたレポートを公開!

国際送金ネットワークサービスを提供するSWIFT(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication/国際銀行間通信協会)BAE Systems Applied Intelligenceの調査協力のもと、サイバー犯罪による暗号資産(仮想通貨)のマネーロンダリング、不正利用について説明する新しいレポート「Follow the Money」を公開した。

このレポートでは、サイバー犯罪によって盗まれた暗号資産などの金融資産のマネーロンダリングの手法について詳しくまとめている。

ラザルスによるサイバー犯罪の手法

レポートで例に挙げているのは、北朝鮮が支援するとされているサイバー犯罪集団ラザルス (Lazarus)によるマネーロンダリング手法だ。

ラザルスが暗号資産取引所から盗んだ暗号資産は、複数の取引所を利用し受け渡しをする「レイヤリング」という手法を使っていると報告されている。

ハッカーはファシリテーターを雇い、資金の出所を特定しにくくするために多数のアドレスに暗号資産を分散し法定通貨へ交換するほか、他の取引所でビットコイン(BTC)を購入するため、盗んだビットコインをプリペイドギフトカードに送っているという。

SWIFTのカスタマーセキュリティプログラムの責任者であるブレットランカスター氏は、次のように述べている。

「金融部門へのサイバー攻撃によってもたらされる脅威は、かつてないほど大きくなっています。

攻撃者はリソースが豊富で、常に手口を進化させ、追跡不可能なマネーロンダリング手法を使用しています。

このレポートは、サイバー攻撃の増加が金融機関におけるマネーロンダリング対策、詐欺、サイバーセキュリティプロセスの収束の必要性をどのように高めているかを強調しています。

情報共有を増やし、デューデリジェンス要件を厳しくし、セキュリティを強化するためのシステムの維持に賢明に投資することを求めています。」

テクノロジーと犯罪者の手法の急速な進化により、現在サイバー犯罪による被害は世界中で年間1.5兆ドル以上に上ると推測されている。

BAE Systems Applied IntelligenceのサイバーセキュリティファイナンシャルサービスセクターリーダーであるSimon Viney氏は「民間部門と法執行機関の両方が、マネーロンダリング手法の進化について協力し、意識を維持する必要性が高まっています。」と述べている。