バハマ中央銀行、中央銀行デジタル通貨「サンドダラー」発行を発表!

バハマ中央銀行、中央銀行デジタル通貨「サンドダラー」発行を発表!

バハマ中央銀行、中央銀行デジタル通貨「サンドダラー」発行を発表!

21日、バハマ文書で注目を浴びた人口約35万人カリブ海の島国バハマ(首都:ナッソー)のバハマ中央銀行(1974年設立)は、独自のブロックチェーンベースの中央銀行デジタル通貨(CBDC)「サンドダラー(サンドドル)」発行を発表した。

バハマドルとサンドダラーは1:1で同価値となり法定通貨であるバハマドルのデジタル版となる。なお、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の実利用も開始され世界初の試みとなる。

中央銀行デジタル通貨「サンドダラー」発行の狙いとは

700余りの島国からなるバハマでは、自然災害なども多く現金に依存できなくなる最悪の状況も考えられ、昨年から小規模ではあるがデジタル通貨の計画ならびに運用実験を行ってきた。

昨年9月には大型ハリケーン「ドリアン」により一部の島の銀行も操業停止などに見舞われ甚大な被害を被ったのが記憶に新しい。

中央銀行デジタル通貨発行の狙いのひとつとしては、そういった状況に置かれる可能性の高い銀行と決済システムを早い段階で回復させる必要があるためである。

「サンドダラー」決済導入で取引手数料大幅削減が可能に

中央銀行によって管理・作成され、バハマの決済ネットワークと統合される「サンドダラー」は、ウォレットアドレスQRコードなどを用いた決済システムで、中央銀行が承認したデジタルウォレットをモバイル機器に搭載しているすべての加盟店で決済が可能で取引手数料も大幅に削減可能という仕組みだ。

「サンドダラー」開発には国内ブロックチェーン開発企業のNZIA limitedやシンガポールのブロックチェーン開発企業Zynesisが携わっていることも明らかになった。

世界中で急速に広まりつつあるデジタル通貨導入への動き

直近のデジタル通貨の各国の話題だと、今月12日から中国深圳市内で総額1000万元規模のデジタル人民元の運用実験がスタートしたり、ここ日本国内では今月9日中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関する取り組み方針を発表したりと話題に尽きない。

また欧州中央銀行(ECB)もCBDC発行に向けて本格的な調査を開始と各国が前向きな姿勢をとっているのが現状だ。これからも各国のデジタル通貨発行・運用の準備が急速に進むだろう。そのようななか、バハマは先陣を切ってデジタル通貨の実利用する世界発の試みを発表した

観光業とタックスヘイブンなどの金融業が経済の中心であるバハマから今後も目が離せない。

 

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