リトアニア中銀、世界初となるCBDC「LBCOIN」発行へ

リトアニア中銀、世界初となるCBDC「LBCOIN」発行へ

リトアニア中銀、世界初となるCBDC「LBCOIN」発行へ

リトアニアの中央銀行であるリトアニア銀行が、世界初の中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)となるLBCOIN」の販売を承認し、2020年7月23日の発行に先立ち、7月9日から先行販売が開始される予定だ。

LBCOINについては、先月3日リトアニア銀行が2020年7月までに発行される予定であることを発表しており、実際に販売が行われるeショップの最終調整が行われていたところであった。

ブロックチェーンベースのコレクターコイン

LBCOINは、個人や企業が支払いツールとして使用するためのいわゆるリテール型のCBDCではなく、コレクターコインとしての要素が強いもので、NEMブロックチェーンをベースとして作られたデジタルトークンである。

トークンには、リトアニア独立宣言書に署名した、リトアニア共和国初代大統領アンターナス・スメトナを含む当時の評議会メンバー20名のいずれかが描かれており、その職業によって「司祭」、「大統領」、「外交官」、「実業家」、「学者」、「地方自治体の使用人」と6つのカテゴリーに分けられ、各カテゴリーごとに4,000枚、計24,000枚のデジタルトークンが発行される。

ゲーム的な要素を含むユニークな趣向

興味深い点として、購入時には20種の中からランダムで選ばれた6種のデジタルトークンが1セットとなっており、販売初日から6日目までの期間は一人1セットしか購入することができない。

これらのトークンは、他のコレクターとの交換やギフトとしての送信、NEMウォレットへの転送などが可能となっており、上述した6つのカテゴリーのトークンを全て集めると、法定通貨としても使用可能な物理的な記念コインと交換することができるという。

リトアニア銀行は、このようなコレクターやゲーム的な要素を通じ、若者を含むより多くの人々に、デジタル通貨の知識と経験を広めることを狙いとしている。

LBCOINは、保護者の同意のある14歳~18歳の未成年者を含む成人であれば購入可能で、1セット99ユーロ(約1万2,000円)で販売され、トークンとの交換で手に入る記念銀貨は、リトアニア独立の1918年にちなんだ19.18ユーロ(約2,300円)となっている。