ナイジェリア中銀、CBDC「eNaira」発行へ
ナイジェリア連邦高等裁判所が2日、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行を承認したことがナイジェリアの国際放送「Voice of Nigeria」の報道で明らかになった。
金融システムの効率化を目指して
今回の承認に伴い、ナイジェリア中央銀行(CBN)はCBDC「eNaira(eナイラ)」の規制ガイドラインを発表し、本格的な導入に向けた動きを進めている。
CBNは、eNairaの導入を通じて電子決済システムの開発を促進し、金融システム全体の改善を目指していく考えで、次のように述べている。
「eNairaは、従来のナイラを、より安価で、より効率的で、一般的に受け入れられ、安全で信頼できる支払い手段として補完するものとします。さらに、それは金融政策の有効性を改善し、対象を絞った社会的介入を展開する政府の能力を強化し、正式な経路を通じて送金を後押しします。」
暗号資産取引の規制を強化
ナイジェリア証券取引委員会(SEC)は昨年9月、暗号資産(仮想通貨)などを含むデジタル資産全般を正式に定義し、規制する旨の声明を発表しており、それに付随してCBNが今年2月、国内の商業銀行やノンバンク、その他の金融機関に対し、暗号資産の取扱や、暗号資産取引の促進などの禁止を改めて警告していた。
CBNは、eNairaの導入に当たり、専用のeNairaウォレットの使用を呼びかけており、一部では一般の暗号資産への規制は今後も強まるのではないかとの見方もある。