マーシャル諸島共和国のデジタル法定通貨、Algorandと提携して構築
マーシャル諸島共和国のデジタル法定通貨「Marshallese sovereign(SOV)」の開発を進めるSFB Technologiesが、Algorandのブロックチェーンテクノロジーを使用してSOVを構築することを発表した。
Today, the Republic of the Marshall Islands announced the first national digital currency, the Marshallese sovereign (SOV), will be built using Algorand’s #blockchain: https://t.co/8fS6adYj2b @SOV_Foundation #digitalmoney #SOV @jpwgnr pic.twitter.com/qkiFQmxPgy
— Algorand (@Algorand) March 2, 2020
金融に特化したブロックチェーンプロトコル
Algorand Inc.は、次世代の金融取引に特化したブロックチェーンの開発を行うテクノロジー企業で、世界初のオープンソースで、コンセンサスアルゴリズムにPoSを用いたブロックチェーンプロトコルを構築した。
Algorandプロトコルの速度、スケーラビリティ、セキュリティ、および必要なコンプライアンスコントロールなどを重視して選択したとのことで、SFB Technologiesの共同設立者兼CTOであるJim Wagner氏は次のように述べている。
「アルゴリズムの選択については、主要なプロトコルオプションの中から広範な市場調査を行った上で決定しました。同社はすでにいくつかの主流のユースケースに力を入れており、そのユニークな機能のおかげで、プラットフォームはグローバルレベルでSOVを発行、管理、配信するために必要な機能を備えています。」
SOV開発の背景
マーシャル諸島共和国は、太平洋の750,000平方マイルに点在する1,100の島に住む約50,000人から成る国で、平均標高がわずか2mの海抜で、自然災害や気候変動による海面上昇の影響を非常に受けやすく、外国からの支援や資金援助が必要不可欠となっている。
これまで国境を越えた取引や決済について非常に複雑で非効率的なプロセスを経なければならず、これを解決するため、2018年2月にマーシャル諸島共和国の議会は、SOVをマーシャル諸島の新しい法定通貨とする法律を可決し、開発が進められていた。
SOVは現在法定通貨として流通している米ドルと併用され、インフレを防止して長期的な持続可能性を促進するため、年4%の割合で供給されるようアルゴリズムで管理される。