イタリアの空港当局が職員によるイーサリアムの違法マイニングを摘発
イタリア南部カラブリア州にあるラメツィア・テルメ空港で、コンピュータシステムに暗号資産(仮想通貨)イーサリアムのマイニングマルウェアを仕掛けたとして、空港職員が摘発されたことが報じられた。
空港の電力とネットインフラを不正使用
摘発されたのはラメツィア・テルメ空港に勤めていた41歳の技術職のスタッフで、空港管理を担当するSacal社のコンピュータインフラに暗号資産イーサリアム(ETH)をマイニングするためのマルウェアをインストールし、実際にマイニングを行っていたが、セキュリティシステムの異常を検知したSacal社の技術者が警察当局へ通報し、事態が発覚した。
捜査員が空港当局の協力の元、IPアドレスの追跡などハブ内のITネットワークのパーティションを分析したところ、2つの異なるテクニカルルーム内に設置されたマイニング設備が発見された。
設備内では、空港の管理用のネットワークシステムに5つのマイニング機器が接続されているのが見つかり、空港の電力とネットインフラを不正に使用し24時間イーサリアムのマイニングが行われていたとみられている。
相次ぐ不正なマイニング施設の摘発
電力消費がネックとなるマイニング事業だが、各国でも不正なマイニング施設の摘発は相次いでおり、8月にはイランの国有電力会社Tavanirによる1,100に及ぶ無許可でのマイニングファームの閉鎖や、マレーシアの政府系電力会社サラワク・エナジー(SEB)が不正な方法で電気窃盗を行っていたマイニング事業者を摘発したことが報じられている。