イタリア赤十字社、寄付されたビットコインを使用し野外病院を設置

イタリア赤十字社、寄付されたビットコインを使用し野外病院を設置

イタリア赤十字社、寄付されたビットコインを使用し野外病院を設置

4月5日、イタリア赤十字社のColli Albani委員会は、自然災害などの被害者に対してブロックチェーン技術で寄付金を募るシステムを開発するスタートアップ企業「Helperbit」の協力の元、集められたビットコインの寄付を使用し、トリアージ(患者の事前選別)前の第2レベルの高度医療を行う野外病院を設置したことを発表した。

仮想通貨による大規模災害においての初の取り組み

今回集められた寄付は、イタリアの新型コロナウイルスの影響による緊急事態を受けて、3月12日に開始されたビットコイン(仮想通貨)による募金キャンペーンによって募られたもので、当初第一目標として設定された1万ユーロ分については、わずか3日間で達成された。

Helperbitは今回のビットコイン募金について、「仮想通貨業界における初めての取り組みであり、メディアの注目と国際的な認知度につながった。」と説明している。

野外病院の設置について、Colli Albani委員会のBruno Pietrosanti委員長は次のように述べている。

「資金調達の最初のマイルストーンに到達することができました。私たちは受け取った寄付を具体的な支援に変えることができ、非常に嬉しく思います。ビットコインコミュニティからの多大な支援に感謝しています。」

また、HelperbitのCEOであるGuido Baroncini Turricchia氏は次のようにコメントした。

「Helperbitとビットコインの寄付者による共同の取り組みは、現在救命のために第一線で対応している医療従事者の保護に役立っています。」「ビットコインは強力なツールであることが確認されています。これは、災害時に直接かつ迅速に国際援助を提供することを可能にし、透明性のレベルも高めます。

少ない手数料で迅速に調達

プロジェクト始動からわずか3日間で、最初の目標となる1万ユーロ分の寄付が集まり、3月27日には野外病院のメインコンポーネントである自給式空気圧テントの配達が行われた。

募金を通じて調達された3.21BTCのうち、約2.91BTCがユーロに交換され、その際の合計手数料はわずか0.55%であった。

また、寄付総数101件のうち、97%がビットコインによる寄付で、残り3%はその他のアルトコインによるものであり、それらの90%が匿名での寄付であったことが発表された。