スペインでブロックチェーンによる銀行間の即時決済が可能に
スペインの決済サービス会社Iberpayが、複数の大手銀行と共同で、ブロックチェーンを用いた銀行間決済に関する概念実証を成功裏に完了したことを発表した。
スペインの大手銀行5社と連携
この実証実験はIberpayの主導で、スペインに本拠を置くサバデル銀行(Banco Sabadell)、サンタンデール銀行(Banco Santander)、バンキア(Bankia)、ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)の5つの大手金融機関によって行われた。
実験では、銀行間決済のためのブロックチェーンによるプラットフォームと、Iberpayが管理する金融機関間の業務の交換、清算、決済に特化した国家銀行間決済インフラ「SNCE」との接続について部門別に行われ、それぞれ無事に完了した。
出典:Iberpay
実用可能なレベルのパフォーマンス
具体的な内容として、例えば署名時に一定額が自動的に支払われるという契約や、商品の受領または出荷時の自動支払いなど、特定の条件が満たされた際にブロックチェーンネットワークに展開されたスマートコントラクトによって速やか実行されることを確認した。
テスト環境では、ブロックチェーンネットワークから20,000を超える転送が正常に行われ、それぞれのプロセスでの平均処理時間は2.5秒と、実用可能レベルである可能性があることを確認したとのことだ。
実証実験の結果について、Iberpayは次のように結論付けている。
これらの結果は、ネットワークに展開されているビジネスケース、合理化および自動化安全性、効率、トレーサビリティの最大保証を備えた現在のプロセス完全性、および現在の規制の遵守など、即時転送のスケジューリングと実行の実現可能性をサポートします。