フランス中銀、CBDCの共同実験で200万ユーロ超の決済に成功
フランスの中央銀行であるフランス銀行が、3月から開始した中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関するパイロットプログラムにおいて、プライベートブロックチェーン上で200万ユーロ(約2.5億円)を超える株式の決済に成功したことを発表した。
200万ユーロを超える決済に成功
実験では、ロンドンを拠点としDLTベースの決済インフラを提供するSETLのブロックチェーンを用いてIZNES社のファンドプラットフォームを強化し、CBDCによる取引を無事完了した。
実験はシティグループ、クレディ・アグリコルグループのCACEIS、Groupama Asset Management、OFI Asset Management、およびDXCテクノロジーが共同参加し、いずれもIZNESのプラットフォームを用いてマネーマーケットファンド「GroupamaEnterprises」の模擬株式の決済を行い、取引額は200万ユーロ(約2.5億円)を超えたという。
今回の共同実験についてSETLのCEOであるPhilippe Morel氏は、次のように述べている。
「IZNES のファンドプラットフォームとID2S(EU中央証券保管機関)の2つの市場インフラの提供が成功したことに加えて、ペイメントサービスを次のレベルに引き上げることに興奮しています。」
2020年3月からプログラムがスタート
今回のパイロットプログラム開始にあたり、フランス銀行は3月から協力企業の呼びかけを行い、昨年7月にHBSCやソシエテ・ジェネラル・フォージ、アクセンチュアなど金融大手を中心に8社の選定を行っていた。
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現在その他の実験についても2021年中旬まで進行中であり、CBDCによるブロックチェーン環境での金融資産の決済の効率化と有用性をはかっていく考えだ。