8日、デリバティブ(金融派生商品)取引所大手の米CMEグループは、暗号資産(仮想通貨)の市場規模でビットコインに次ぐイーサリアムの先物を上場した。
取引初日の終値は前日の参考基準価格比0.4%高の1751.75ドル、取引規模は額面で約3千万ドル(約31億5千万円)を超え、CMEでの仮想通貨先物の上場は17年のビットコイン以来になる。
イーサリアムの価格はCMEの先物上場への期待から2020年末の2倍に上昇し、先週末には過去最高値1761ドルをつけていた。その後は上げ幅を縮め、米中部時間の8日朝の先物市場では売りが優勢だった。
イーサリアム先物はCMEが複数の仮想通貨市場の価格から算出・公表する参考基準価格(単位はドル)を対象にする。取引単位は同価格の50倍で、清算決済は現金で行う。
CMEが17年12月に上場したビットコイン先物は機関投資家の参加で順調に成長し、昨年12月の1日当たり平均取引高は前年同月比2倍以上に増えた。
CMEのマネージング・ディレクター、ティム・マックコート氏は
「3年前に仮想通貨に投資すべきかどうか悩んでいた投資家が今ではポートフォリオにどうやって組み込むかを考えている」
と話し、規制を整備しているCMEでの取引が今後も増えるとの見方を示した。