タイ銀行がブロックチェーンによる債権発行プラットフォームを導入
タイの中央銀行であるタイ銀行(BOT)が、世界初の事例となるブロックチェーンベースのプラットフォームによる政府貯蓄債権の発行に成功した。
8つの金融機関の協力のもと開発
このプラットフォームは、IBMのブロックチェーンテクノロジーを活用し、債券発行を安全で効率的に行うことを目的とした国債インフラとして、BOT、公的債務管理事務所、タイ証券預託株式会社、タイ債券市場協会、バンコク銀行、クルンタイ銀行、カシコン銀行などの販売代理店銀行を含む8つの機関の協力のもと開発が進められた。
通常15日かかっていた手続きが、わずか2日に短縮されるなど、大幅な効率アップとコスト削減が可能となり、実際に導入から2週間で、BOTは16億ドル以上の貯蓄債権の売却を行うことができたという。
インドシナ拡張担当副社長兼IBMタイのMDであるPatama Chantaruck氏は次のようにコメントしている。
「タイ銀行の政府貯蓄債券プロジェクトでの成功は、ブロックチェーンテクノロジーが複雑なプロセスを簡素化することでビジネスの運営方法を再定義し、高速で透過的で安全かつ効率的なマルチパーティコラボレーションを実現する方法の最新の例です。」
フィリピンにおけるブロックチェーンによる国債発行
今年7月、フィリピン財務省財務局(BTr)が、ユニオンバンク、暗号資産取引所を運営するフィリピンデジタルアセットエクスチェンジ(PDAX)と提携し、ブロックチェーンによる分散型台帳技術(DLT)を活用したモバイルアプリでの国債発行を行うことを発表していた。
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タイ銀行は今後、個人投資家とホールセール投資家の両方を対象とした他のすべての国債においても、ブロックチェーンを活用した発行を拡大していく計画だ。