韓国中央銀行、CBDC導入に向けたテストプロジェクトを発表

韓国中央銀行、CBDC導入に向けたテストプロジェクトを発表

韓国中央銀行、CBDC導入に向けたテストプロジェクトを発表

ソウルに本部を置く韓国の中央銀行「韓国銀行」が、CBDC(中央銀行デジタル通貨)の導入に向けた、パイロットシステムのテストを行うことを発表した。

テスト運用を通じて問題点を検証

このテストは、CBDC導入にあたってのシステムや、運用においての技術面の課題と、実際に導入された場合の法律面の問題点を洗い出すことを目的としている。

具体的なスケジュールは次のように発表された。

  • CBDCの設計と要件定義          (2020年3月〜2020年7月)
  • 技術面の検証              (2020年4月〜2020年8月)
  • ビジネスプロセスの検証         (2020年9月〜2020年12月)
  • パイロットシステムの構築及びテスト運用 (2021年1月〜2021年12月)

なお、CBDCの設計と要件定義については3月から既に開始されており、今後上記の流れでテスト運用へと進んでいく予定となっている。

韓国銀行は発表の中で、CBDCの導入について次のように説明している。

「CBDCの導入の必要性については、今現在は高くない。しかしながら、今後国内外の状況に変化があれば、迅速に対応する必要性が出てくる。」

各国中央銀行によるCBDC導入への動き

 先月26日には、米デジタルドル財団によるデジタルドルプロジェクトにおいて、CBDCの開発を支援する顧問団の編成が発表された。

また、CBDC導入に向けて積極的に開発を進めている中国をはじめ、世界各国で何らかの形で取り組みが行われているが、日本を含む先進諸国においては、韓国同様導入を急ぐ動きは今のところほとんど見られていない。