DeFi保険プロジェクトCover Protocol、ハッキングにより価格暴落
分散型金融(DeFi)の保険プロジェクトCover Protocolが、ハッキングによりガバナンストークンであるCOVERを増殖され、価格が一時95%以上下落した。
無限スキームによるトークンの増殖
Cover Protocolは、今年11月にローンチされ、スマートコントラクトのハッキングなどによる資産流出に対し、保険を提供するP2P保険サービスで、ガバナンストークンとしてCOVERが用いられている。
28日、ハッキングによる無限スキームによって4,000京を超える大量のCOVERトークンが発行され、Cover Protocolがプロバイダーに対しサービス停止を要請する事態となった。また、これを受けて大手暗号資産(仮想通貨)取引所Binanceがトークンの取引を停止したことなども影響し、価格は一時95%を超える大暴落となった。
出典:etherscan
出典:coinmarketcap
ホワイトハッカーによる犯行か
事態の数時間後、ホワイトハッカーを名乗るGrape.Financeが、Twitterを通じて犯行を主張し、ETH、DAI、WBTCなどに換金されたトークンを全てCover Protocolに返還したと述べた。
Next time, take care of your own shit.@CoverProtocol @chefcoverage https://t.co/ks94ucdoRQ
1. No gains.
2. The Obtained Funds from LP has been returned to COVER.— Grap.finance (@GrapFinance) December 28, 2020
今回のハッキングについては、スマートコントラクトのバグを悪用し、プロトコルを騙すことで新たなトークンを報酬として発行する手法が用いられたと見られており、Cover Protocolは現在調査を進めるとともに、被害を受ける前のLPトークン保有者のスナップショットに基づき、新たにCOVERトークンを発行することを検討中であるとしている。
Hello everyone, we are exploring providing a NEW $COVER token through a snapshot before the minting exploit was abused. The 4350 ETH that has been returned by the attacker will also be handled through a snapshot to the LP token holders.We are still investigating. Do NOT buy COVER
— Cover Protocol (@CoverProtocol) December 28, 2020