観光特化型電子地域通貨「ルーラコイン」、全国規模に拡大
ブロックチェーンを活用した日本初の観光特化型デジタル通貨「ルーラコイン」を提供する株式会社ルーラが11日、3つのエリアで行った実証実験が成功したことを受け、サービスを全国規模に拡大することを発表した。
#ルーラコイン は全国の温泉地や観光地で使える日本初の【観光に特化】した地域デジタル通貨です
従来型の地域通貨が抱えている「限られた地域でしか使えない」「観光客があまり利用しない」という弱点を全国規模のネットワークで補う日本初の観光特化型デジタル通貨です pic.twitter.com/y5WmjXndTW
— ルーラコイン【観光特化型デジタル通貨】 (@ruralcoin) April 11, 2022
観光地の加盟店間の回遊施策が機能
実証実験は、令和4年2月5日から3月27日にかけて、有馬温泉、飯坂温泉、下田温泉3エリア42の加盟店で行われ、チャージ金額は1日平均75,000円で推移し、累計400万円を突破、1人当たりの平均チャージ単価も15,800円と高水準で推移した。
また、消費件数は累計1,000件を突破し、1人当たりの平均消費単価も14,900円と高単価で推移したという。
さらに、エリアのいずれかに観光した人数が200人を超え、3エリア全てを観光した人数の割合が全体の12%に達し、同一ユーザーを短期間の間に複数の観光地に送客することが可能であることが実証されたとの結果となった。
100ヶ所でのサービス提供を目指して
ルーラコインは、全国の温泉地や観光地をターゲットとした観光特化型のデジタル通貨で、加盟する温泉宿泊施設や飲食店でキャッシュレス決済が可能となる。
今回の実証実験では、地域で利用された決済金額の1%がその観光地に自動的に寄付される仕組みなども評価され、コロナ禍で打撃を受けた観光産業の回復に向け、ますます導入の希望が寄せられているという。
今後については、2022年中に30箇所、2023年までに100ヶ所でのサービス拡大を目指していくほか、ルーラコイン限定商品やNFTの販売、メタバース上でのルーラコインの利用など、WEB3.0やデジタルツインを取り入れた幅広い展開も予定されている。