千葉の電子地域通貨アクアコイン、リストバンドによるタッチ決済導入へ
千葉県木更津市の電子地域通貨「アクアコイン」で、リストバンドやカードを使用したタッチ決済導入への実証実験を開始したことが発表された。
スマホを持たない高齢者でも利用可能に
実験は2021年6月10日から9月30日までの期間、木更津市域内でも特に高齢化が進行している富来田地区の協力店舗5店舗で、タッチ決済体験協力者20名程度を対象に行われる。
実験では、タッチ決済体験協力者がアクアコインに対応したICチップを内蔵するリストバンドかカードのいずれかを使用し、店舗側がアプリ搭載のAndroid端末でこれを読み取る仕組みとなっている。
決済システムの開発については、デジタル地域通貨プラットフォーム「MoneyEasy」を軸に、アクアコインの他、岐阜県飛騨・高山地方のデジタル地域通貨「さるぼぼコイン」や大分銀行の「デジタル商品券発行スキーム」なども支援する株式会社フィノバレーが担当した。
アクアコインについて
アクアコインは、2018年10月に商用化を開始したスマートフォンアプリ上で利用できる電子地域通貨で、君津信用組合、木更津市、木更津商工会議所の3者が連携し普及を進めており、現在加盟店数669店舗、アプリインストール数16,375件に上る。
利用者は、スマートフォンの専用アプリに、1円=1コインとしてアクアコインをチャージしたうえで、木更津市内の加盟店に設置してあるQRコードを読み取り、利用代金をキャッシュレスで決済できる仕組みとなっている。
本実験では、決済時に暗証番号や金額を入力する手間や、複製による偽造、スマートフォンを持たない高齢者への普及などの課題解決を図り、今後の活用を目指していきたい考えだ。