熊本市・川尻地区、電子地域通貨「川尻ワッショイポイント」導入へ

熊本市・川尻地区、電子地域通貨「川尻ワッショイポイント」導入へ

熊本市・川尻地区、電子地域通貨「川尻ワッショイポイント」導入へ

19日、熊本市南区の川尻地区が、地域活性化を目的にした独自の電子地域通貨「川尻ワッショイポイント」を3月に導入することが日本経済新聞の取材で明らかになった。

国の補助金を受けながら住民らで設立した一般社団法人「川尻まちづくり」が取り組み、新型コロナウイルスの収束後の観光誘客も見据える。

トラストバンク社デジタル地域通貨プラットフォームサービス「chiica(チーカ)」採用

同通貨はトラストバンク(東京都・渋谷区)のデジタル地域通貨プラットフォームサービス「chiica(チーカ)」を採用する。スマートフォンのアプリや専用のポイントカードにチャージして使用するのが特徴だ。

現在、「chiica(チーカ)」を採用している自治体はいくつかあり、最近だと河南町が発行するカナちゃんコイン(カード)を住民1人につき3000円分配布したことや兵庫県尼崎市では、国連が推奨する「SDGs」に向けて住民一人ひとりの行動が伴わなければ目標を達成することは困難という背景のなか楽しみながら「ヒト」にも「地球」にも優しい行動を続けられる仕組みづくりの1つとして、健康づくりや省エネ行動、ボランティア活動などに取り組むと電子地域通貨「あま咲きコイン」が付与されるという新しい試みも話題になったばかりだ。

川尻ワッショイポイント、地域活性化への大きな1歩

加盟店で商品などを購入すると100円ごとに1ワッショイ(ポイント)が付与され、1ワッショイ(ポイント)1円で商品やサービスに交換できる。加盟店は付与したポイントに応じ、

地元のイベント運営費などに寄付する。例えば、利用者が3000円のお買い物をした場合、認定事業者は利用者に30ポイントを付与し事業者は事務局に60円の支払い、15円は川尻地区の祭りの運営団体などに寄付され、残りは事務局の運営費になる仕組みだ。

ポイントカードは3月に開設するアンテナ店「川尻商店 粋(すい)」で発行する。物販の分野では、みそや酒など米を原料とした商品を中心に揃え、大吟醸の酒粕を使用したスムージーや、ぽん菓子など新たに開発した商品も販売する予定だ。

施設の2階には8名まで宿泊できるようなスペースも設ける。市中心部から車で20分ほど離れた川尻地区は花火大会や精霊流しなど観光客が集中する夏場以外のイベントに乏しく、通年のにぎわいづくりが課題だったという。今回の新たな試みにより課題解消にきっとつながることだろう。

 

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