ソラミツが開発するデジタル地域通貨「白虎」運用開始!

ソラミツが開発するデジタル地域通貨「白虎」運用開始!

ソラミツが開発するデジタル地域通貨「白虎」運用開始!

福島県会津若松市に拠点を置くベンチャー企業ソラミツ株式会社が開発したデジタル地域通貨「白虎(Byacco)」の運用が、7月1日より開発に協力した会津大学内の食堂や売店などで開始し、9日にオープニングセレモニーを催した。

ブロックチェーン技術を活用したデジタル通貨の正式運用は日本国内では初となる。

出典:テレビュー福島

QRコードで簡単決済

白虎は、「1白虎=1円」として使えるステーブルコイン(日本円と連動するデジタル通貨)だ。

専用アプリをスマートフォンにダウンロードし、現金をチャージすると利用可能となり、レジで提示されるQRコードをスマホで読み込むと決済が完了となる。

また、現金の代わりとして、利用者間の白虎のやりとりもでき、利用者からは「簡単」「便利」など、評判は上々だ。

白虎を利用したQRコード決済と、一般的なQRコード決済を含む従来のキャッシュレス決済との決定的な違いは、決済完了後すぐに小売店や飲食店などに反映される点だ。

決済事業者から店舗がお金を受け取るまで時間がかかる従来のキャッシュレス決済のように店の資金繰りを圧迫することがない上、法定通貨と連動したステーブルコインであるため、暗号資産(仮想通貨)のようなボラティリティもなく、決済に適している。

また、このブロックチェーン技術を活用したトークン型のデジタル決済は、データの改ざんや複製を防止し、システム障害に強いなどの利点がある。

カンボジアの中央銀行と共同開発

白虎は、ソラミツとカンボジアの中央銀行が共同で開発した、世界初の中銀デジタル通貨「バコン」の技術を、日本向けに最適化したものだという。

カンボジアではすでに運用開始されており、昨年7月から始まった実証実験では、1万人以上が利用している。

会津大学の客員准教授である藤井靖史氏は次のように述べている。

開発に長い時間がかかったのでようやく世に出せるようになりうれしい。

地域独自の価値交換の仕組みを構築できる第一歩になったと思う。

国で使えるような決済の仕組みを大学で使えるというのがすごいところです。

デジタル通貨になる世界は見えています。楽しみですね。

ソラミツ株式会社のCEO武宮誠氏は「会津から全国に同様のシステムが広がることを期待したい」と述べており、将来的には異なるデジタル地域通貨を繋げることを目指している。