仮想通貨は法定通貨と違って、時々分裂する事があります。分裂とは簡単に説明すると、今まで1つだったブロックチェーンが2つ以上に分かれて、そのままそれぞれ別の仮想通貨として存在する事です。その事を「ハードフォーク」と呼びます。
ビットコイン(BTC)もたびたび分裂しており、2017年8月には「スケーラビリティの問題」に対する意見の相違からビットコインキャッシュ(BCH)が誕生しした。
そして、今回ご紹介するBitcoin Gold(ビットコインゴールド/BTG)は、ビットコインのマイニングが「真の非中央集権型ではない」ということの対立により2017年10月25日にビットコインからハードフォーク(分裂)することにより誕生した仮想通貨です。
この記事では、そのBitcoin Goldの詳細や特徴・将来性についてご紹介していきます。
BTGの最新価格・相場・チャート・評価
ビットコインゴールド(Bitcoin gold/BTG)とは
ビットコインゴールドは、ビットコインからのハードフォーク(分裂)によって誕生した仮想通貨なので、性能的にはほとんどビットコインと変わりません。略号は「BTG」と表します。
発行枚数は2100万枚やブロック生成時間10分やブロックサイズ1MBもビットコインと同じです。
ですが、2点ほどビットコインとの違いがあります
ビットコイン(BTC)との違い
ビットコインとの最も異なる違いは、マイニングアルゴリズムです。ビットコインはマイニングアルゴリズムに「SHA-256」を採用していますが、ビットコインゴールドでは「Equihash」というマイニングアルゴリズムを採用しています。
2つ目は、マイニング難易度調整の頻度です。ビットコインは2週間に1度の難易度調整しか行われませんが、ビットコインゴールドは毎週難易度調整が行われています。
この2つは再度詳しく後述しますが、このことがビットコインゴールドが誕生した理由とつながっており、ビットコインのマニングプールが寡占市場になっていることから、ビットコインゴールドは、この2つの違いにより、個人レベルのマイナーをマイニング市場に呼び戻し、非中央集権的ビットコインを取り戻す事を目標としています。
ビットコインゴールド(Bitcoin gold/BTG)の詳細
通貨単位 BTG
総発行量 21,000,000BTG
承認方式 PoW・Equihash
公開日 2017年11月
ビットコインゴールド(Bitcoin gold/BTG)の特徴
1.マイニングアルゴリズム「Equihash」
ビットコインゴールドは、ビットコインのマイニングアルゴリズム「SHA-256」から「Equihash」に変更しました。
Equihashとは、ASICへの耐性を持つアルゴリズムで、この変更よりビットコインゴールドでは、GPUマイニングが可能になっています。
ビットコインのSHA-256は、ASICでマイニングをする事が可能となっており、大幅に計算速度を上げる事が可能です。しかし、ASICを利用するには膨大な資金と電気代が必要の為、個人のマイナーは導入が経済的に厳しく、電気代の低い地域ともあり、中国の大手マイニンググループの寡占市場となってしまっています。
そこでビットコインゴールドは、一般個人の家庭用パソコンでもマイニング(GPU)ができるEquihashを採用しています。
マイニングの分散化・非中央集権を目的としているビットコインの最大の特徴の1つです。
Equihashは、Zcash(ジーキャッシュ/ZEC)でも採用されいるマニングアルゴリズムです。
2.難易度調整頻度がブロック毎
ビットコインゴールドのマイニングの難易度調整の頻度は、ブロック毎に行われています。
ビットコインでは、2週間に1回行われいます。ビットコインではマイニングが寡占化している事から、マイニングプールが望むような難度に調整されるようになっていました。
マイニングプールが余分に権力や収益を得るのを、防ぐために極力難易度調整頻度を小さくし、できるだけの多くの人にビットコインゴールドを分配する仕組みをとっています。
3.流動性が高い
ハードフォークした際には、ビットコイン(BTC)の保有者には、ビットコインと同じ分のビットコインが配布されました。
そのため、ビットコインゴールドがリリースされた直後から、BTG所有者が非常に多く、流動性が高いと言えるでしょう。
また、ビットコインゴールドはトランザクションの処理速度がビットコインより優れています。
51%攻撃の標的に・・・
2018年5月16日~18日にビットコインゴールドが51%攻撃を受けてしまい、20億円相当を盗まれてしまいました。これに被害を受けた仮想通貨取引所ビットトレックスに対して被害補償を行わない事を決定しています。これにより、取引所ビットレックスは2018年9月に上場廃止をしています。
51%攻撃とは悪意ある仮想通貨マイナーがネットワーク全体の51%以上を支配する事で取引を乗っ取り、不正な取引を成立させてしまうことです。
51%攻撃について詳しく説明は、こちらの記事をご覧くさい。
ビットコインゴールド(Bitcoin gold/BTG)の将来性
ビットコインゴールドは、マイニングの分散化を目的としてビットコインからハードフォークし誕生した事から、当初は、マイニングに対する機能意外は、ほぼビットコインと同じ性能だったため、何かパンチが足りない存在の仮想通貨でした。
また、分散化を目的としながら、51%攻撃の標的となり被害を受けてしまった事でも注目を浴びました。しかし、51%攻撃の対応策として2018年7月にはASIC耐性をつけるためにマイニングアルゴリズムのハードフォークも行っています。
ビットコインゴールドは、ビットコインでも導入されているSegwitも導入され、ロードマップでは、今後ライトニングネットワークも予定されいます。
今後、ビットコインゴールドがどうのような立ち位置の仮想通貨に変化するか注目が集まります。
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