IOTAは、2015年にICOにて約3億円の資金を集め、2017年6月にBitfinexに上場し初日で価格が500倍にもなりました。
その時の時価総額ランキングでいきなり6位に浮上しました。
リリース時に一躍話題となったIOTAですが、その後も時価総額ランキング20位以内に付けており、現在(2019年1月)も位置づけている人気銘柄の一つです。
その人気の裏付けはやはり「IoT(Ineternet of Things)」機器との連携に最適化された仕組みで、将来的にIoT市場が発展し続ける可能性が高い事だと言われています。
この記事では、そのIOTAのチャートや詳細・特徴・将来性を紹介していきます。
MIOTAの最新価格・相場・チャート・評価
その前にIoTとは?
IoTとは「Internet of Things」の略で、日本語に訳すと「モノのインターネット」となります。つまり、さまざまなものをインターネットに接続し連携させるという事を指しています。
一般的にパソコンやタブレット、スマートフォンなどを使用しインターネットから情報を得ていますが、これは、あくまでもインターネットの持つ役割の一つでしかありません。
IoTは、さまざまなものをインターネットに接続する事を目指していて、現在私達の身の回りでは、家電や車、信号機、自動販売機や最近ではスマートホームなどがインターネットと接続されています。
それによりインターネットの役割が拡張され、利便性が高まっていくと言えます。
IOTA(アイオタ/MIOTA)とは
IOTAは、「IoT(Ineternet of things)」機器と連携しコストの削減や支払いの簡素化等の最適化を目指しており、より快適にかつ安全な仕組みを持つ仮想通貨です。略号は「MIOTA」と呼びます。
後述いたしますが、他の仮想通貨が採用しているブロックチェーン技術は使用せず、「DAG/Tangle」というブロックチェーンに代わる技術を採用することにより、「手数料ゼロ・スケーラビリティの問題・セキュリティ性」など、IoTとブロックチェーンの連携で生じる問題をクリアしてるといえます。
IOTAの開発・運営を行っているのは、「IOTA Foundation(IOTA財団)という非営利財団です。
IOTA財団は中立的立場から、IOTA開発者コミュニティに必要なツールの提供や企業がIOTAのサービスに統合する事を推進していく事を目的としています。
IOTA(アイオタ/MIOTA)の詳細
通貨単位 MIOTA
運営主体 IOTA財団
総発行量 2,779,530,283MIOTA
承認方式 PoW(Proof of work)
※IOTAのPoWは、IOTAネットワーク利用者自身が取引を承認しており、一般的なPoWとは異なります。
IOTA(アイオタ/MIOTA)の特徴
ブロックチェーン技術の代わりに「DAG/Tangle」採用
IOTAの最も大きな特徴が、ブロックチェーン技術を採用せず、「DAG」というブロックチェーンの代わりになる技術を採用しています。その「DAG」に基づいて開発された台帳が「Tangle」になります。
※DAG(Directed acyclic graph)」とは、数学用語で有向非循環グラフを意味しています。
※Tangleは、日本語に訳すと「もつれる」という意味でIOTAでは「もつれた台帳技術」という意味になります。
ビットコインなどのブロックチェーンは、鎖のようにブロック同士が直線に結びつている構造に対し、「DAG」に基づき開発された「Tangle」は複数の矢印が絡み合って網目状の構造です。(もつれた台帳)
これにより、2つの利点が生じました。
1.手数料無料
今までのブロック全てを計算していく承認作業(マイニング)ではなく、前後のブロックのみ計算すればよくなり、従来の膨大な電気代をかけてマイニングする必要がなくなりました。利用者一人一人が承認できるようになった為、マイナーにマイニング報酬を割く必要がなくなり、結果として取引手数料というものが無くなりました。
2.処理速度が速い
前述した通り、DAGに基づいて開発されたTangleのブロック生成は網目状で生成されていきますので、1本の鎖ようにブロックが結合されていくブロックチェーンよりも取引速度が速く、スケーラビリティの問題を低減していると言えます。
IoTとブロックチェーンには「マイクロペイメント」(少額決済)という問題があり、少額な決済を行う際に従来のブロックチェーンでは取引手数料の方が何倍も高くなってしまうというものです。
それが、IOTAなら取引手数料が無料となる為、「マイクロペイメント」の問題をクリアしたとされ、画期的な通貨と言われています。
セキュリティの強固
IoTの問題として、コストの他にもIoTデバイス間のネットワークのセキュリティがあります。
モノがインターネットに繋がる事で、ハッキングのリスクが高まり、デバイス間でのデータ整合性やネットワーク上でのデータの改ざんを防ぐ事は技術的に難しい事でした。
そこでIOTAはTangleを使用しデータに不正や改ざんの有無を確認することにより、IoTデバイス間でのデータの安全性が確保され、安心したネットワークが構築できるようになります。
また、量子コンピューター耐性の備えにも取り組んでいます。
ランポート署名やヴィンテル署名といった電子署名の採用やTangle(3進法)を用いる事で、量子コンピュータの耐性を持ってると言えます。
※量子コンピューターは2進法の為、Tangleの3進数とは相性が良いとは言えません。
IOTA(アイオタ/MIOTA)の将来性
ビットコイン等の採用しているブロックチェーンが抱えている問題をクリアし期待されるIOTAですが、独自技術の「Tangle」にも課題があると指摘する専門家もいます。
ブロックチェーンのように直線的な1本の鎖のようなブロック承認が行われるのではなく、もつれた網目状のブロック生成が行われる為、チェーンが拡散されるリスクがあると指摘されています。
また、チェーンが拡散している為、履歴が不明確となり、安全性が不安と考えている人もいます。
まだ、Tangleという技術も未知数で、IOTA自体も未完成の為、今後どのような改善や進展をしていくのか注目されます。
また、現時点ではマイクロソフトや富士通等を含む大手企業20社以上との提携や台湾の台北市と提携し、今後IoTがますます普及していく中で、それに比例しIOTAの需要も増加する可能性があり、将来的にはとても期待できそうです。