米司法省、Bitfinexから流出のビットコイン4千億円相当を押収
米司法省が8日、2016年に起きた暗号資産(仮想通貨)取引所Bitfinexに対するハッキングにより流出したビットコイン(BTC)4千億円相当を押収し、容疑者を逮捕したことを明らかにした。
司法省による暗号資産関連の押収額では過去最高となる。
We’re pleased that DOJ has announced recovery of a significant portion of the bitcoin stolen during the 2016 hack. https://t.co/voGmFUkYoY
— Bitfinex (@bitfinex) February 8, 2022
9万4千BTC以上のビットコインを回収
今回逮捕されたのは、ニューヨーク在住のイリヤ・リヒテンシュタイン(34歳)と、ヘザー・モーガン(31歳)の夫婦で、マネーロンダリングの共謀の容疑がかけられている。
2016年のBitfinexに対するハッキングでは、12万BTCが流出する被害にあっており、米司法省は今回9万4千を超えるビットコイン(BTC)を回収したと発表した。
Bitfinexは、流出したビットコインを回収できた場合、その内80%に相当する額でプラットフォームトークンLEOトークンの買戻しとバーン(焼却)を行うと発表している。
巧妙な資金洗浄も追跡
流出したビットコインの内2万5千BTCは、架空のIDを使用したオンラインアカウントの自動複製などにより、様々な暗号資産取引所やダークウェブを経由し、コンピュータプログラムを利用した自動化により多くのトランザクションを短時間で実行可能とする極めて複雑で高度なマネーロンダリングが行われていたという。
米連邦捜査局(FBI)のPaul M. Abbate副局長は、次のようにコメントしている。
「犯人は常に何らかの痕跡を残しています。今回の事件でFBIがデジタルの軌跡をたどる手段を持っていることを知らしめることができた。」