ビットコイン(BTC)急騰の裏にはインフレ警戒の強まり示唆!?

ビットコイン(BTC)急騰の裏にはインフレ警戒の強まり示唆!?

ビットコイン(BTC)急騰の裏にはインフレ警戒の強まり示唆!?

先日21日、代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコイン(BTC)の価格が急騰し、一時190万円台を突破した。

これにより年初来上昇率は2.6倍に達し、発行枚数に価格をかけた「時価総額」は34兆円を超え2017年12月を抜いて一時過去最大となった。

また、リップル(XRP)も22日には一時50円を超えるなど、先週から60%以上の価格上昇を生じたことを報じたが、今回の価格急騰の背景は機関投資家が中心となっている。

暗号資産は発行枚数が制限されることにより希少性が保たれることから、米市場では暗号資産はインフレリスクをヘッジ(回避)する資産とみなされており、インフレ警戒の強まりを示唆しているのかもしれない。

米国、新型コロナウイルス感染者過去最多、ダウ工業株30種平均反落

一方でダウ工業株30種平均(Dow Jones Industrial Average – DJIA)は20日前日比219ドル75セント安の2万9263ドル48セントと反落した。

米国の新型コロナウイルス感染者数は19日に18万人を超え過去最多を更新し、年末までに累計での感染者数は1800万人を超えるとの予測や、ムニューシン米財務長官がコロナ対策の緊急支援の一部を年末で終える方針を示したことが影響したと考えられる。

ワクチン普及への期待でダウ平均は11月に入り、過去最高値を付けた16日までに3448ドル(13%)上昇したが、目先の景気減速が意識され、相場は一時膠着状態を維持している。

米連邦準備理事会(FRB)は12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和の強化に動くとみられており、償還までの期限が長い国債の購入を増やし、長期金利の抑制を図ることを目的とした動きがみられている。

米国市場、FRB利上げ見送りで低金利と好景気共存の「適温相場」続行へ

主要な米金融機関は今週にかけ、来年の米経済や相場見通しを相次ぎ公表しており、ワクチンが開発され社会に普及することにより、年央に向けて経済成長が勢いを増していくとの方向でおおむね共通している。

また、FRBの利上げは2025年まで見送られ、低金利と好景気が共存する「適温相場」が続くとの見立てとなっており、8月には「物価上昇率がしばらくの間2%を超える水準を目指す」と政策指針を変更した。

物価上昇率の目標水準到達が見えてもすぐに利上げに動く可能性は低いが、量的緩和の縮小など政策変更が少しでも意識されれば、相場が動揺する展開もありうるだろう。

経済産出高がコロナ前の水準に戻っても強力な財政政策とゼロ金利が変更されず、インフレ圧力を高めるリスク要因もあるのが現状だ。

 

関連:ビットコインが2017年12月来の高値をマーク : Overbit

関連:ビットコインは2021年8月に過去最高の価格に到達する:調査PanteraCapital

関連:ハイパーインフレとは?各国の事例、そして仮想通貨との関係性!