『Weekly Round Up』AT&Tに対する裁判/チェインアナリシス社がレポート発表

『Weekly Round Up』AT&Tに対する裁判/チェインアナリシス社がレポート発表

『Weekly Round Up』AT&Tに対する裁判/チェインアナリシス社がレポート発表

本日のOverbit Weekly Round Upでは、この一週間に起きた出来事と、今後の展望を見ていきましょう。

まず最初に、カリフォルニア州で話題となっている裁判の行方を見てみましょう。

2018年に2,400万ドル近くの損失を被った投資家のAT&Tに対する裁判

9月9日(水)の早朝、カリフォルニア州の判事が、マイケル・テルピンという仮想通貨投資家がAT&T(米国大手通信会社)に対して起こした2億ドルの損害賠償請求を棄却したことが明らかになりました。

この訴訟は、テルピン氏がSIMスワップ攻撃の被害者となった2018年8月から約2年前にさかのぼります。

この攻撃により、彼の仮想通貨資金はハッキングされて流出し、2,400万ドル近くの個人的損失を被りました。

彼はハッキングの原因はAT&Tにあると非難し続けてきましたが、もちろんAT&Tは当初からこの件を全面的に破棄させようとしてきました。

しかし、最初の審理で裁判官が以下のような判決を下したことにより、この裁判は現在まで続いていました。

テルピン氏は、電子メールやクラウドストレージなどの様々なアカウントからテルピン氏の個人情報を盗み出すために、ハッカーが二段階認証の方法を使用した可能性があると裁判所が合理的に推論するのに十分な事実を主張している。

この最初の判決は「最終的に仮想通貨がハッキングされたことは、AT&Tに過失がある」と、テルピン氏に前進の余地を与えていました。

しかし、この度明らかになった最新の判決では、最初の判決を大きく翻すものとなりました。

カリフォルニア州のオーティスライト判事は以下のようにコメント。

「過去の裁判では、テルピン氏がAT&Tの二段階認証ポリシーを意図的に誤解・または誤って表現したことを実証できなかった。」

テルピン氏の主張である「AT&Tの従業員がテルピン氏の電話番号を保護しないことで、職務を行った」という主張を棄却しました。

これにより、テルピン氏が今後追求し続けることができる唯一の主張は2,400万ドル近くの損失の補償となりました。

チェインアナリシス社が発表した「Global Crypto Adoption Index 2020」から読み解く仮想通貨市場の傾向

よりマクロレベルの話に移り、主要国とその仮想通貨の採用率に関する最近のレポートを見てみましょう。

ブロックチェーン上の取引の分析・解析ソフトを開発するチェインアナリシス社が先週、各国の仮想通貨関連活動レベルをランク付けするためのデータを発表しました。

チェインアナリシス社のレポート「Global Crypto Adoption Index 2020」によると、ウクライナが1位で、ロシアとベネズエラが続いています。

この指数は、取引所活動、P2P活動、オンチェーン預金/取引などの様々な要素を考慮して、一人当たりの購買力(purchasing power parity/PPP)のような地域固有の指標を用いて重み付けしています。

他の指標同様、これらのランキングは100%額面で受け取られるべきではありません。

これらの異なる要因の重み付けにより、中国や米国のような国は予想以上に低く、ケニアのような小規模な新興国ははるかに高くなっています。

しかし方法論に関わらず、このレポートから読み解ける重要なヒントがあります。

それは、ベネズエラ、中国、ベトナムなどの政府当局がその使用を取り締まろうとした地域でさえ、仮想通貨市場全体の傾向が上昇傾向であるということです。

GBP/USDの傾向

最後に外国為替市場の話題、特にGBP/USDの話題を取り上げます。

ここ数週間私達は、ほとんどの外国為替の対ドルペアでの勢いがないこと、米ドルは特に不安定で重要なレベルにあることについて話してきました。

重要なことは、過去の外為ラリーは主に米ドルの弱さによって引き起こされており、それらの懸念が一時的に沈静化した今、外国為替ペアはそれぞれ独自のストーリーを展開しているように見えます。

GBP/USDを拡大すると、心理的な1.30ドルの水準を下回り、6週間ぶりの安値を記録しています。

ポンド/ユーロ比率も1.10ユーロを下回っており、同様に厳しい状況となっています。

英ポンドにとって、現在の新たな恐怖は、ノーディールブレグジット(合意なき離脱)の悪夢が繰り返されることです。

この恐怖の復活は、英国政府の法務部門の責任者の辞任によって引き起こされました。

これは、EUの撤退協定の一部を無効にするというボリスジョンソン氏(英首相)の計画に関係していると伝えられています。

経済カレンダーに今後のニュースがなければ、1.30ドル台で取引を終えた後、GBP/USDはこの下降トレンドが続くようです。

日に日に市場はボラティリティと複雑さを増しているように感じます。
それはトレーダー・投資家が今日の市場で勝つ機会・負ける機会が増えることを意味します。チャンスの戦場は常にOverbit.comにあります。