インドのブロックチェーン企業がユニセフと協力、コロナワクチンの闇取引を抑制
インドのハイデラバードを拠点とするブロックチェーンスタートアップStaTwigが、ユニセフと協力し、新型コロナウイルスのワクチンの闇取引を排除する取り組みを行うことを現地メディアが報じた。
買い溜めや不正な取引を排除
各国で新型コロナウイルスのワクチンの開発や治験が進む中、ユニセフではワクチンの調達と供給を主導する準備を進めており、買い溜めや不正な取引を排除するため、StaTwigの開発するブロックチェーンベースのプラットフォームVaccine Ledgerの拡大を進めている。
Vaccine Ledgerは、昨年ユニセフの指導のもと開発が進められたもので、2Dバーコードを使用してシリアル番号、有効期限、その他の製造データをキャプチャし、それらを使用してさまざまなタッチポイントで各ワクチンをスキャンし、製造から消費者の手に渡るまでの経路を追跡することができる。
すべてのバイアル(注射剤を入れる容器)にはデジタルIDのように機能する識別番号が付けられており、温度、場所、および管理過程に関するすべての詳細が、バックエンドのセンサーによってリアルタイムでキャプチャされ、異常が検出された際はリアルタイムで当局に警告し、迅速な対応が可能であるとのことだ。
ユニセフ主導のもとパイロットテストに成功
既に昨年5月から12月にかけて複数の国でパイロットテストが行われており、その結果についてStaTwigの創設者兼CEOであるSidChakravarthy氏は次のようにコメントしている。
「ユニセフが支援する複数のパイロットで、ワクチンの浪費を30%から10%に減らすことができました。現在、私たちはユニセフと長期契約を結んでおり、StaTwigには、ユニセフのカントリーオフィスがソリューションを直接調達できる優先ベンダーステータスが付与されています。」
StaTwig は現在、ユニセフとGAVIアライアンス(ワクチンと予防接種のための世界同盟)の協力の元、ソリューションをカスタマイズ、拡大し、新型コロナウイルスのワクチンの効果的な供給の実現のため、準備を進めている。