タバコ業界世界最大手のフィリップモリス、ブロックチェーン導入に向け開発中!

タバコ業界世界最大手のフィリップモリス、ブロックチェーン導入に向け開発中!

フィリップモリスがブロックチェーン技術導入

25、26日に英ロンドンで開催された「Blockchain Expo」に登壇した世界的タバコメーカー「フィリップモリスインターナショナル」のNitin Manoharan氏が「私達はパブリックブロックチェーンを導入したい」と述べ、開発に着手している事が明らかになった。

真ん中:Nitin Manoharan氏 出典:thecryptocurrencypost.net

タバコの収入印紙の追跡

現在フィリップモリスは来年の稼働を目標に6つのブロックチェーンユースケースを検討している。 その具体例の1つに、パブリックブロックチェーンを利用し、タバコに貼り付ける収入印紙の管理、追跡をしたいとManoharan氏は述べた。

タバコのパッケージに印紙を貼り付ける作業は、1箱あたり5.50ドルのコストがかかり手作業で取り扱われている。 そして容易に偽造ができてしまう為、年間1億ドルにも及ぶ損失が出ている。 Manoharan氏は、ブロックチェーン技術の導入により、トレーサビリティや透明性を高め、プロセスを自動化し、不正やミスを減らす事で、フィリップモリス社だけでも2000万ドル(約22億円)の費用削減ができると見積もっている。

Manoharan氏は、ユースケースごとにどのブロックチェーンを使用するかを見極めているが、この特定のユースケースにおいてはパブリックブロックチェーンが適していると考えており、イーサリアムとCoin Sciencesのオープンプラットフォーム「MultiChain」を組み合わせたネットワークを構築する計画だという。 また、Hyperledgerコンソーシアムと対話をしていると付け加えた。

この収入印紙に関するユースケースでは、パブリックブロックチェーンを使用する事で、参加者が実用性を感じない場合には利用しない選択肢がある為、持続可能なプロジェクトにする唯一の方法は、利害関係者が確実に恩恵を受けられるものにしなければならないとManoharan氏は述べ、こう続けた。

「パブリックブロックチェーンの真の価値は、複数のプレイヤーがトラストレスな方法で参加できる事にある。」

また、残りのパブリックブロックチェーンのユースケースについて、すべては公言できないとも述べていた上、いくつかのユースケースに関しては今後発表される可能性があると考えられ、期待と注目が集まります。