岩手銀行がマイナンバーカードとスマホだけで融資やローン契約を行う実証実験へ

岩手銀行がマイナンバーカードとスマホだけで融資やローン契約を行う実証実験へ

岩手銀行がマイナンバーカードとスマホだけで融資やローン契約を行う実証実験へ

岩手県最大の地方銀行である岩手銀行は、融資やローンなどの契約をマイナンバーカードとスマホのみで行う電子契約サービスの実証実験を開始したことを発表した

政府が普及促進を進めるマイナンバーカードを活用し、“ペーパーレス、押印レス、非対面ビジネス” などといった社会的ニーズに対応するため、簡単確実な電子契約環境を提供する。

マイナンバーカードを使用する電子契約は、すでに住宅ローンに導入している金融機関もあるが、融資などの法人契約に対応するのは初の試みとなる。

同実証実験は岩手銀行が出資する、金融・決済分野のビジネスプラットフォームを提供するスタートアップ「フィッティング・ハブ(FTH)」「日本アイ・ビー・エム株式会社(IBM)」「日本電気株式会社(NEC)」が参加し、全体の管理をFTH金融サービス基盤、電子契約には日本IBMのブロックチェーン技術、マイナンバーカードの認証にはNECのサービスを利用する。

この、マイナンバーカードとスマホを活用した独自のスキームを、他社および関係機関へ参加を広く呼びかけるとともに、検証を進めていくとのこと。

利便性の向上、コストの削減に加え幅広い契約形態に対応

同実証実験は、法人向けの融資のほか、住宅や自動車などの個人向けローンや、岩手銀行の口座を持つ個人および法人間の賃貸借契約や請負契約などを対象に行われる。

出典:岩手銀行(サービスのイメージ)

利用者はスマホ専用アプリでマイナンバーカードの情報を読み込むことで本人確認をし、アプリを操作して簡単に融資やローンなどの契約ができるうえ、契約時の押印が不要になる。

また、書面での契約時にかかる印紙税も不要になり、利用者の負担が軽減される。

銀行側も融資やローンに関する金銭消費貸借契約証書などの関係書類の保管、返却および実印の照合などが不要になるため、業務の効率化や、コスト削減に繋がるという。

出典:岩手銀行

同実証実験は11月から翌年3月にかけてシステムの開発を行い、4月より機能検証を開始する予定となっており、運営コストや事業化へ向けた課題を探っていくとのことだ。