マネックスグループ系の医療スタートアップであるジーネックス株式会社が、今年4月より創薬などでヒトのゲノム情報をブロックチェーン(分散型台帳)で管理する取り組みを始めることが日本経済新聞の取材で明らかになった。
唾液などから得る数万人の遺伝子情報を扱い、創薬などで活用された遺伝情報の提供者には商品券など対価を還元する。
Gene(遺伝子) + Nex(結びつける) = GENEX
ジーネックスにはマネックスグループが約4割出資している。マネックスグループは国内外でブロックチェーンを使った事業に取り組んでおり、ジーネックスは2019年に創業された。
ジーネックスは今後、新事業の開始にあわせて新たに科研製薬とスギ薬局からの出資も受けることとし、今後も提携企業を増やしていく考えだ。
新サービスはまず唾液などからの遺伝情報解析と健康管理アプリを組み合わせ、一般の人に活用してもらう。利用料金は数万円を想定しており、利用者の同意の上で、取得した遺伝情報を創薬などに活用する仕組みだ。
4月にまず数十人にサービスを開始し、5年後に数万人のデータの蓄積を目指す。データの管理や追跡にブロックチェーンを活用する。
ジーネックスの八木研社長は次のように語っている、
「数万人の全ゲノムなどの遺伝情報を民間企業が集めるのは珍しく、難病の治療法開発や個人の体質に合わせた医療の提供に生かせる可能性がある」