ConsenSys、EYらがオープンソースのプロトコル「Baseline Protocol」を発表!
イーサリアムのブロックチェーンテクノロジー企業ConsenSysと、四大会計事務所の一つでロンドンに拠点を置くEY(Ernst & Young)が、イーサリアムのメインネット上で企業独自のプライベートデータを扱うことができるオープンソースのプロトコル「Baseline Protocol」を、Microsoftなどと共同開発したことを発表した。
.@EYnews and #ConsenSys announce formation of #BaselineProtocol initiative to make #Ethereum #mainnet safe and effective for enterprises.https://t.co/eCRmF6Ib9w pic.twitter.com/clV1TDX39U
— ConsenSys (@Consensys) March 4, 2020
メインネット利用によるコスト削減
企業は、ERP(企業資源計画)、CRM(顧客関係管理)、およびその他の内部記録システムに多額のコストを費やしており、これらのデータを正しく共有できなかったり、整合性が取れない場合、大きな混乱やロスが生じる。
Baseline Protocolは広く普及しているイーサリアムのメインネット上に構築されるため、データの暗号化やメッセージングなどにおいても安全でプライベートな環境を低コストで実現でき、データの整合性を維持しつつ、関連する企業が安全かつ公平にアクセスすることが可能だ。
また、企業個別によるシステムの刷新などを必要とせずに機能し続ける点も大きな魅力となっている。
複数のプライバシー保護技術によりパブリックブロックチェーン上でやり取り可能に
Baseline Protocolでは、ゼロ知識証明、オフチェーンストレージ、分散IDなどの複数のテクノロジーが使われることにより、ブロックチェーンそのものに企業の機密情報を直接的に保存することなく、企業間でやり取りが可能となる。
そのため、相手企業からトランザクションの中身を見られることはなく、企業間のプライバシーは保たれる。
これまでセキュリティやプライバシーの問題により、プライベートブロックチェーン上にシステムが構築される事がほとんどであったが、Baseline Protocolはこの問題を解決しており、パブリックブロックチェーンを利用することにより、中央集権型ではないブロックチェーン本来の利点を発揮しやすくなる。
Baseline Protocol はConsenSys、EY、Microsoftに加え、AMD、ChainLinkなど12を超える企業で組織される技術運営委員会(TSC)によってさらに開発が進められる見込みだ。