家具販売の最大手ニトリ、今秋にもブロックチェーン物流システムを導入へ

家具販売の最大手ニトリ、今秋にもブロックチェーン物流システムを導入へ

家具販売の最大手ニトリ、今秋にもブロックチェーン物流システムを導入へ

ニトリホールディングスは、物流子会社で今秋にもブロックチェーン技術を使用した新システムを導入し、デジタルトランスフォーメーション化を推進することが2020年4月8日の日経新聞の報道で明らかになった

今回の、デジタルトランスフォーメーション化の推進により、外部からの受託業務の増加も見込んでおり、2030年までに数百億円事業にするという成長戦略を描いている。これによりニトリは、家具販売の最大手というポジションを強みにし、物流業界にも変革をもたらしていく。

今秋予定されている、デジタルトランスフォーメーション化を牽引するのは、ニトリホールディングス傘下の物流事業会社である「ホームロジスティクス」となります。「ホームロジスティクス」が中心となって約150の中小運送会社と委託契約することにより、商品の宅配や全国約550店舗への搬入を担うとのことです。

ブロックチェーン技術を導入することによる効果

 ニトリホールディングスは、ブロックチェーン技術を使用した新システムにおいて、人工知能(AI)による配送ルートの決定や在庫管理の高度化など約500の機能も開発しています。

開発費は数億円程度であり、グループ全体の事業規模からすれば小さく感じられるが、この取り組みからは、ニトリが目指すデジタルトランスフォーメーション化の一端が見えてくる。

ブロックチェーン技術を導入する狙いは3つあります

①紙ベースでの伝票を撤廃し、デジタル化を推進する

ブロックチェーン技術を用いた分散型台帳方式は、改ざんが出来ないことが特徴となっており、契約情報や決済情報などの情報をブロックチェーンで管理することにより、正確な取引情報を保存することが可能となり、確認作業に投下する時間が大幅に短縮することが出来る。

②運送会社ごとの得意技術の共有

現状ニトリが行っている配達方法は、大型家具などは二人一組による運送になっており、宅内に大型家具を運び込み、設置までを行うサービスを行っている。ただ専門的知識を有する電気配線工事などを要する家電の設置の場合には、ほかに技術者を個別に手配する必要があり、提携運送会社が行うことのできる技術が把握できていれば、最適な人員配置を行うことが可能になる。

③積載率の向上

新システムでは、ブロックチェーン技術を使ってトラックの現在地や積荷情報を管理することにより、出来得る限り荷室に空きがない状況をキープし、機動的に受発注することが出来ることを目指してます。

ホームロジスティクスの深作CIOは以下のようにコメントしている。

「他社の荷物も共同輸送して積載率を高めていくことを目標とし、将来的には家具の配送に限らず、宅内清掃などのサービス事業にも展開していきたい」