中国大手アリババ決済部門のアント、新しいブロックチェーンソリューションを発表
中国最大手のeコマース企業Alibaba Group(アリババ)の決済部門であるAnt Group(アント)が、新たなブロックチェーンソリューション「AntChain」を発表、アリババ子会社のSouth China Morning Postが報じた。
処理速度を大幅に向上
AntChainは、人工知能、IoT(モノのインターネット)、秘密計算などのテクノロジーを集約し、ITリース、配送、保険金請求処理、クロスボーダー決済など、50以上のユースケースで使用されている既存のAntブロックチェーンに基づいて開発された。
AntChainイニシアチブには、ラップトップに似たサイズの新しいワークステーションが含まれ、ビルトインソフトウェアと専用ハードウェアアクセラレータを介してブロックチェーンアプリケーションを高速化することが可能だという。
レポートによると、AntChainワークステーションは通常の10分の1の時間でセットアップでき、セキュリティアルゴリズムの強化とハードウェアの暗号化を高速化することで、トランザクション速度を30%向上させるとのことだ。
1日に10億トランザクションを処理
アントの調査によると、現在では毎日10億のユーザーアカウントと10億のトランザクションを処理およびサポートする機能を備えており、トランザクションレコード、著作権証明書、財産所有権証明書を含む1億を超えるデジタル資産が、日々AntChainにアップロードされている。
5月中旬の時点で、世界で取得されたブロックチェーンに関する特許3,924件の内の19%が中国企業によるもので、アメリカ、韓国に次いで第3位に位置している。