ロシアのアルファ銀行がブロックチェーン貿易金融ネットワークContourに参加
ロシア最大の民間商業銀行アルファ銀行が、R3のCorda(コルダ)上に構築される、ブロックチェーンを活用した貿易金融ネットワークContour(コンツアー)に参加することを発表した。
信用状(L/C)発行のデジタル化に特化したプラットフォーム
Contourは、R3のCorda上に構築されるブロックチェーンベースの貿易金融プラットフォームで、従来コストが大きかった信用状(L/C)の作成、交換、承認、発行などのデジタル化プロセスに重点を置いている。
2018年に旧名称VoltronでプロジェクトがスタートしたContourは、BNPパリバ、HSBC、ING、スタンダードチャータード銀行などの国際的な大手金融機関が創設メンバーとして携わっている。
発行までのプロセスと処理時間を大幅に削減
アルファ銀行は、Contourに参加することで、貿易会社と銀行を相互接続し、信用状(L/C)の起草、発行、およびアドバイスなどのプロセスにおいて、迅速性、信頼性、透明性の確保と、膨大な量の事務処理コストの削減を図る考えだ。
Contourのネットワークによって、LC発行までのプロセスと処理時間を、従来の10日から24時間に最大90%短縮するという。
ContourのCEOであるCarlWegner氏は次のようにコメントした。
「私たちは、合理化されたプロセス、改善された効率、および貿易金融が実施されるための全体的により良いエコシステムの利点を体験することに熱心な多くの利害関係者と協力しました。アルファ銀行は、私たちのネットワークに参加するロシアを拠点とする最初の銀行であり、Contourのさらなる前進を示しています。」
今年5月には、シンガポール最大級のメガバンクDBS銀行がContourへの参加を表明しており、今後も各国の金融機関の参加とともにネットワークを拡大していくものと思われる。