メイウェザーが宣伝したICOプロジェクト「セントラ」の共同創業者詐欺を認める

メイウェザーが宣伝したICOプロジェクト「セントラ」の共同創業者詐欺を認める

メイウェザーが宣伝したICOプロジェクト「セントラ」の共同創業者詐欺を認める

米マイアミに本拠を置く暗号資産(仮想通貨)スタートアップ「セントラテック社(Centra Tech、Inc.)」が、2017年7月に行ったICO(イニシャル・コイン・オファリング)プロジェクトで、詐欺の疑いで起訴されていた共同創設者のロバート・ジョセフ・ファルカス(Robert Joseph Farkas)氏が、証券詐欺と電信詐欺の罪を認めたことが明らかになった。

16日の米国司法省の発表によると、ファルカス氏の証券詐欺と電信詐欺の罪に対しそれぞれ最高5年の禁固刑を言い渡したという。

詐欺ICOプロジェクト「Centra(セントラ)」

セントラは2017年7月~10月にかけてICOを行い、米証券取引委員会 (SEC)に未登録のトークン「CTR」を販売し、3200万ドル(約36億円)もの資金を調達した詐欺プロジェクトだ。

同プロジェクトは「CTR」を使用し、セントラウォレットやセントラカードという暗号資産専用のデビットカードで決済ができるうえ、セントラマーケットなどといった仮想通貨の実用を支えるサービスを提供するプロジェクトとして期待されていた。

しかし、架空の経歴を持つメンバーをでっちあげていたほか、VISAやMASTERCARDと提携しているという嘘がばれ、2018年4月に詐欺の疑いで共同創設者3人が起訴されている。

メイウェザー氏やDJキャレド氏が宣伝活動

セントラは、俳優ジェイミー・フォックスや、実業家のパリス・ヒルトンなど数々の大物セレブ達が宣伝してしまっていた。

自身も騙されていた可能性もあるが、史上初の無敗のまま5階級制覇を達成したことで知られる、ボクシング元世界王者フロイド・メイウェザー・Jr氏音楽プロデューサーのDJキャレド氏などがSNSで宣伝活動をしたことで被害が拡大した一因であることは間違いないだろう。

しかし両者は、セントラテック社から金銭を受け取った事実を開示していなかったため、SECに提訴されている。

SECがICOの宣伝活動で個人を提訴したのは初めてであった。