米SecuritizeがデジタルIDサービスを提供開始。本人確認をより迅速に
サンフランシスコに本社を置き、ブロックチェーンを活用したデジタル証券プラットフォームを開発する「Securitize(セキュリタイズ)」が、KYC(本人確認)チェックを迅速に行う事のできるサービス「Securitize iD」の提供を開始した。
迅速な本人確認とID管理
Securitize iDを利用することにより、従来の検証プロセスがより効率的なものとなり、ユーザーに以下のメリットがもたらされる。
- より迅速で独自の検証: 投資家は数分で実行できるプロセスで一度KYCを完了することができ、その後、IDを再利用し、記録の一貫性とユーザーの満足度を確保。
- 個人向けKYC:自撮り写真のアイデンティティ、政府発行の写真ID、居住証明など、ハイグレードな投資家KYCをサポート。
- エンティティKYB:ビジネスの検証をサポートし、「Knowing Your Business(KYB)」のすべての要件に準拠。
- APIファースト:任意のプラットフォームに接続して、KYC検証フローを現在のビジネスプロセスと簡単に統合可能。
- 継続的な監視–毎晩のスクリーニング:サードパーティのサービスプロバイダーを使用して、Securizeize iDを通じてオンボーディングされたすべての投資家を毎晩スクリーニング。投資家は、OFAC、EU、Interpolなど、さまざまな国内および外国政府の制裁監視リストに対してスクリーニングされる。
- 継続的な監視-ドキュメントのレビュー:IDの有効期限が切れた場合に、政府発行の新しい写真IDをアップロードするよう投資家に自動的に促すことにより、投資家のドキュメントが有効かつ最新の状態に保たれる。
KYC効率化により市場参加への壁を低減
Securitizeは、独自のプラットフォームやDSプロトコル(デジタル証券プロトコル)を活用し、スピーディーで効率的なデジタル資産の発行や管理を提供しているが、規制上でのKYCつまり情報の取得、身元の確認、およびドキュメントチェックの義務があり、これについて多くの時間とコストを費やさなければならなかった。
米の大手情報企業「トムソン・ロイター」の調査によると、新たな機関投資家のオンボーディングには平均で26日という長い時間がかかり、100億ドル以上の収益を持つ金融機関はコンプライアンスチェックに年間約1億5,000万ドルを費やしている。
Securitizeは従来のKYCプロセスの非効率性を解消することにより、マーケットへの参加能力を向上させ、金融サービス業界全体の利益となることを目指していく。