Microsoftの創業者ビル・ゲイツ氏「コロナワクチン開発は最短9カ月、最長2年となる可能性がある」

Microsoftの創業者ビル・ゲイツ氏「コロナワクチン開発は最短9カ月、最長2年となる可能性がある」

Microsoftの創業者ビル・ゲイツ氏「コロナワクチン開発は最短9カ月、最長2年となる可能性がある」

米Microsoftの共同創業者であるビル・ゲイツ氏は、新型コロナウイルス感染拡大を抑え込むには安全で効果的なワクチンができるまで通常の生活は戻らないとブログで指摘している。

ビル・ゲイツ氏は今年3月にMicrosoft社の取締役を退任したと発表。現在はビル・ゲイツ氏と妻のメリンダ・ゲイツ氏による「Bill & Melinda Gates Foundation (ビル&メリンダ・ゲイツ財団)」にて慈善活動に力を入れている。

その財団は世界最大のワクチン資金提供団体でもあり、5月4日に新たに1億2500万ドル(約133億円)を寄付すると発表した。これで新型コロナ対策として合計で3億ドル以上を寄付したこととなる。

ワクチン開発には最短9カ月、最長2年

ゲイツ氏はブログで、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)所長は「コロナワクチン開発には18カ月程度かかると考えている」と説明。

これに対してゲイツ氏は同意見としたうえで、次のようなコメントをしている。

「私は彼と同意見だが、最短で9カ月、最長で2年となる可能性がある」

また、ゲイツ氏は18カ月かかったとしても新しいワクチン開発では過去最速になると指摘。通常であれば、ワクチンを作成して動物でテスト、次に人間の安全性と有効性のテストを開始して承認のためにWHOとさまざまな政府機関に提出が必要で5年間ほどを有する。

通常5年かかるプロセスを18か月で完了する唯一の方法は、トライアルのタイムラインを圧縮することではなく、多数の異なるアプローチを同時にテストすることだという。

出典:GatesNote

4月9日時点で115のコロナワクチン候補のうち8~10の有望な候補が存在しており、新たなアプローチとしてRNAとDNAワクチンが特に期待されるとした。

もちろん、医療従事者が最初にワクチンを接種するべきであるが最終的には、安全で効果的なワクチンをすべての人が利用できるように拡大を目指している。これがうまくいけば、通常の生活に戻ることができ、再びこのような状況になるのを防ぐことができます。

そして、新型コロナウイルスのワクチンとの闘いに積極的に取り組んでいるゲイツ氏は現段階の状況を次のようにコメントした。

「今は少し見えにくいかもしれませんが、トンネルの先には明かりがあります。」