家畜追跡プラットフォーム「Aglive」が、中国への牛肉輸出トレーサビリティを確立

家畜追跡プラットフォーム「Aglive」が、中国への牛肉輸出トレーサビリティを確立

家畜追跡プラットフォーム「Aglive」が、中国への牛肉輸出トレーサビリティを確立

オーストラリアに本社を置き、ブロックチェーンによる家畜追跡プラットフォームを開発する企業「Aglive」が、欧州最大の物流会社「DB Schenker(DB シェンカー)」と提携し、中国への牛肉輸出のトレーサビリティに関する実験に成功したことを、5月5日FarmOnlineが報じた。

中国への牛肉輸出の追跡について検証

1月下旬に開始された実験では、IoT機能とブロックチェーンプラットフォームを活用し、ニューサウスウェールズ州の農場から地元の食肉処理場への流れを監視。その後、冷凍された牛肉製品が陸上輸送によりクイーンズランド州のブリスベンまで運ばれ、上海へ出荷。地元のスーパーマーケットから顧客が購入できる状態になるまで、安全な状態で保たれていることを確認した。

Agliveのアプリを使用することで、製品個別のQRコードを利用して、サプライチェーンに沿った出荷から移動、販売までの流れを確認することができる。

Agliveは今回の検証について次のようにコメントしている。

「コロナウイルスに照らして、オーストラリアの農業と食糧との関係を強化することはこれまでになく重要になりました。現在、食糧詐欺とそれに関連する健康リスクが、データとトレーサビリティの欠如によって引き起こされる深刻な問題になっている世界に住んでいるので、消費者の信頼を回復するために協力する」

プラットフォーム開発の背景

Agliveは、古くから存在する食品や医薬品などにおける偽造品の横行により、疑わしい起源、純度、または品質の製品が店頭を汚染している問題を解決するための事業として立ち上げられた。

最悪の例では、偽造製品に危険な物質や有毒な物質が含まれることさえあり、それにより毎年膨大な数の死者が出ているともいわれている。

食品サプライチェーンプロセスにおいて、ブロックチェーンを活用したプラットフォームでの管理によりデジタル化を進めることで、追跡可能で透明性が高いサービスを提供し、改ざん防止に努めていく。

Agliveは今後アルゼンチン、ブラジル、カナダ、ウルグアイ、EUを含む主要な畜産地域に向けてもサービスを拡大していく方針だ。