日本銀行が各国主要中央銀行とデジタル通貨活用の為のグループ設立を発表

日本銀行が各国主要中央銀行とデジタル通貨活用の為のグループ設立を発表

日本銀行が各国主要中央銀行とデジタル通貨活用の為のグループ設立を発表

日本銀行は21日は、各国主要中央銀行と各地域において中央銀行デジタル通貨(CBDC)の活用について、知見を共有するためのグループを設立したことを発表した。

グループに参加する各国主要中央銀行は以下の通り。

  • カナダ銀行
  • イングランド銀行
  • 欧州中央銀行
  • スウェーデン・リクスバンク
  • スイス国民銀行
  • 国際決済銀行(BIS)

そして、日本銀行となる。

具体的には「CBDCの活用のあり方、クロスボーダーの相互運用性を含む経済面、機能面、技術面での設計の選択肢を評価するとともに、先端的な技術」について知見を共有するとのこと。

グループはBenoit Coeure BISイノベーション・ハブ局長とJon Cunliffeイングランド銀行副総裁・BIS CPMI議長が共同議長など参加機関幹部で構成され、金融安定理事会(FSB)とBIS決済・市場インフラ委員会(CPMI)などの関連機関と連携していく。

中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)とは

中央銀行発行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)とは3つの要素を満たすもの言われている。

  1. デジタル化
  2. 円などの法定通貨建て
  3. 中央銀行の債務として発行

中央銀行は1年365日、1日24時間使用できる支払い決済手段として銀行券を提供しているが、これをデジタル化してはどうかという議論がある。

民間銀行の預金や資金仲介への影響など懸念材料があることから、多くの主要中央銀行は慎重な姿勢を維持している。しかし、具体的に検討を行っている国もあります。

特に中国は人民元の中央銀行デジタル通貨(CBDC)発行に積極的な態度を示している。それに対して日欧米などの各国でCBDCの発行や活用に関する議論が活発になってきている。

今回の発表では「中央銀行デジタル通貨(CBDC)を発行する」と記載されていないため、現時点ではCBDCに関する調査・研究や情報共有を目的としたものと考えられるが、これまでCBDCに慎重な姿勢をみせている日本含め各国の中央銀行がこのグループ設立を機にどのような見解を示していくか注目が集まります。